ほぼオリジナルの「ケンメリGT-R」がなぜ? 197台しか製造されなかった貴重なクルマだから売るのをやめました
ほぼオリジナルの超プレミア車
「このケンメリGT-Rはもともとオーナーのお客さんから“売ってほしい”と預かったものでした。しかし非常にコンディションが良くオリジナル度も高いので、うちのスタッフなども“これはおいそれと売るべきでない”と。結局会社で購入し、手元に残すことにしたものです。現在のようなとんでもないプレミアム価格がつく前の話でしたが、それでもそれなりの金額でした」 とのこと。 「ほぼオリジナルですが、ドライバーズ・シートの一部だけは、張り替えてあります」 と久留内さんのいうとおり、内外装ともに高いオリジナル度を保った貴重なKPGC110。黒いスチールホイールに履かされた175HR14サイズのタイヤの細さにも時代を感じる。 自分が好きな国産スポーツカーを日本国内に残していきたいと考え、また、若い世代のスポーツカー好きを盛り上げていかないと、この世界も盛り上がってかないだろうと考える久留内さん。そんな久留内さんの夢は、三重県に国産スポーツカーを中心とした自動車博物館を作り、若い世代に本物をどんどん見てもらうこと。もちろんその時には、このKPGC110もそこの展示車両の1台となるのだろう。 じつはクルウチのファクトリー敷地内には、歴代のフェアレディZやGT-Rを中心に、すでに博物館と呼べるほどの膨大なコレクションがストックされているそう。そちらもぜひ見学にお邪魔したいものである。