韓国・尹大統領、弾劾可決の可能性高まる 与党代表が賛成呼びかけ
韓国の保守系与党・国民の力の韓東勲(ハンドンフン)代表は12日午前に記者会見し、「(尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が)早期退陣に応じる考えがないことを確認した」と述べた上で、尹氏が自ら下野をしない以上、「弾劾(だんがい)で職務停止をすることが民主主義を守る唯一の方法だ」と述べた。 【動画】「弾劾は国民の命令、流れ止められない」 韓国野党代表インタビュー 野党が国会に提出する予定の尹氏の弾劾訴追案が可決されるには、与党から少なくとも8人が賛成する必要がある。韓国メディアによると、11日の段階で与党から少なくとも5人が賛成する意思を示していた。韓氏の呼びかけで賛成者が増え、弾劾案が可決される可能性が高まった。 弾劾案の採決は14日に行われる見込みだ。 尹氏の「秩序ある早期退陣」を掲げていた与党はこの間、弾劾を避けるための収拾策として、来年2~3月に退陣、4~5月に大統領選との案を軸に調整を進めたが、尹氏が応じなかったという。 韓氏は会見で「(大統領の)早期退陣の意思がないことが確認された以上、即時の職務停止が必要だ。これ以上の混乱は防がなければならない」と述べた。その上で、14日に予定される弾劾案の採決には「参加しなければならない」との方針を示し、党所属議員に出席と賛成投票を呼びかけた。前回の採決では、与党議員のほとんどが参加せず、不成立となっていた。
朝日新聞社