物価高・円安・猛暑で変わる夏消費 注目は3つのキーワード【WBS】
止まらない物価高や歴史的な円安、そして記録的な猛暑が予想されるなか、今年の夏の消費が変わりそうです。楽天グループは30日、消費の拡大が見込まれる3つのキーワードを発表しました。 楽天グループは30日、ECサイト「楽天市場」の購買データや、アンケート調査をもとに分析した今年の夏のトレンド予測を発表。消費者だけでなく出品者に対しても売上拡大のため、3つのキーワードを意識することを呼びかけました。
節約ホビー飯家電
外食チェーンなどで値上げが相次ぐ中、食費の節約につながり、かつ料理を楽しめるキッチン関連商品の需要が高まると予測。 簡単にドライフルーツに加工できるフードドライヤーや、ヨーグルトメーカーなど自分で作ることで安く抑えることができる調理器具が注目されると予測しています。
ガチ世界グルメ
歴史的な円安で割高感が強まる海外旅行。そのため国内で手軽に海外の雰囲気を堪能できるガチ世界グルメの人気が高まると予測しています。例えばオーストラリアでよく食べられているワニの舌。 「それではいただきます。食感は鶏肉に近いですね。味はさっぱりしていて臭みもないです」(長部稀キャスター) こちらはペルーで人気の炭酸飲料水「インカコーラ」です。 「味は少しラムネの風味がします。さわやかな味がしておいしいです」(長部キャスター)
酷暑お出かけ新定番
記録的な猛暑となった去年並みの暑さが予想されている今年の夏。定番の暑さ対策商品も消費者のニーズに合わせて進化しています。従来工場などで使用されていた送風ジャケットは、普段でも着られるようにファッション性も兼ね備え、おしゃれに。 「今回の夏のトレンドで注目なのが、こちらの水筒です。実はここにあるレバーを押すと、冷たいミストが出てくるんです」(長部キャスター) 水筒として使えるのと同時に、ミストの噴射機能を備えた「ドリンクミスト」も登場しました。 「細長い筒がミスト用のタンクになっていて、取り外して水道水を入れるとミストを出せる」(開発した「大作商事」ゼネラルマネージャーの渡辺英信さん) 体の表面の熱を奪うのに最適なミストの大きさなどにこだわり、商品を開発したといいます。 「水分補給ももちろん大事だが、ミストで体の冷却もできる」(渡辺さん) 大作商事はドリンクミスト以外にもヘルメットに付ける小型ファンや、首に巻く冷却バンドなど多くの暑さ対策グッズを販売しています。この企業が今狙うのが「企業の従業員向けの熱中症対策」だといいます。 年々厳しさを増す日本の夏。一昨年には熱中症で年間1400人ほどが亡くなりました。そこで政府は去年、対策を強化。2030年までに熱中症による死亡者数を半減させるために、必要な措置を講じることを企業に求めています。 大作商事が手がける冷却バンドは今月、大手鉄道会社に納品したばかりです。企業の大口発注に期待を寄せます。 「例年比の200~300%ぐらい熱中症対策品の売り上げは伸びている」(渡辺さん) 今回発表されたのは夏のトレンド予測ですが、近年夏の暑さが長期化しているということもあり、このトレンド自体も長期化するのではないかということです。 ※ワールドビジネスサテライト