過去に“審判買収”と物議かもした体操の採点見直し制度 谷川航の跳馬で申請も現在は現金のやりとり無し
◇パリオリンピック2024 体操男子予選(大会2日目=日本時間27日、ベルシー・アリーナ) 【画像】谷川航選手がテーピング...アップで左足を痛める 大会2日目に開幕した男子体操。日本は第1種目の跳馬、4番手に登場した谷川航選手はDスコア5.6のブラニクに挑みますが、採点後のDスコアは5.2の判定。本来ひざを伸ばして跳躍する技ですが、空中姿勢によって抱え込み姿勢の『ローチェ』として認定されてしまいました。
ここで日本チームが行ったのは“インクワイアリー”と呼ばれる採点見直しの問い合わせ。スコア発表直後、または次の演技者のスコアが発表されるまでに口頭で審判に申請ができます。 この問い合わせ制度は12年前のロンドン五輪で物議を醸しました。 体操団体決勝、内村航平選手が最終種目・あん馬の終末技でバランスを崩すミス。難度不認定として大幅に得点が下がってしまいました。 この採点の見直しを求めるため、日本はインクワイアリーの申請をしますが、当時のルールではその場で審判に現金で費用を支払う必要があったため、審判にお金を支払う姿が“審判買収”と物議を醸しました。
結果あん馬の採点は覆り、日本は4位から2位に順位を上げ、銀メダルを獲得することになりました。 今大会では費用の支払いは国際連盟から請求されるということになっており、その場での支払いはないということ(得点の見直しがあった場合は、費用請求は無し)。谷川選手の跳馬では採点の見直し後も得点は覆らなかったため、競技規則によると、問い合わせ費用として日本は300スイスフランを請求されることになります。