2人の名将カペッロ&サッキがセリエA御三家を語る…ミランの大型補強の問題点やアッレグリと“戦争した”ユーヴェ幹部の責任など | セリエA
【欧州・海外サッカーニュース】名将ファビオ・カペッロ氏とアリゴ・サッキ氏が14日、ミラノ市内で行われたイベントに出席し、セリエA御三家のミランやインテル、ユヴェントスなどについて語った。 【動画】”急造守護神” ジルーが本職顔負けのビッグセーブで窮地を救った!
かつてミランでスクデットを獲得したイタリア人指揮官のファビオ・カペッロ氏とアリゴ・サッキ氏が14日、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』の主催するイベント「ミラノ・フットボール・ウィーク」に登場。対談形式で古巣ミランやユヴェントス、セリエA王者インテルに見解を示した。
来季もインテルが本命だが…
まずカペッロ氏は、シモーネ・インザーギ率いるインテルに言及。来シーズンもまた、セリエAの優勝候補になると予想した。ただ、ボローニャを率いてセリエAを席巻したチアゴ・モッタが監督に就任したユヴェントスやアントニオ・コンテを招聘したナポリの存在もあり、独走は難しいとみている。 「インテルは来シーズンも、有能な首脳陣のおかげでスクデット争いの本命だろう。インテル首脳陣は、リーグ戦とチャンピオンズリーグという2つの目標を達成するために、どんな補強が必要であるかも把握している」 「しかし今シーズンのような勝ち方はできないはずだ。なぜならユーヴェは競争力を増し、ナポリもコンテがいれば、今シーズンのように決意や闘志がないままでピッチに入ることはないだろう。したがって直近の2シーズンのように大差がつくことはなく、より拮抗した戦いになるだろう。私としても、そう願いたい。それからミランにも注目している。どんな成績を残せるだろうか」
ミランの大型補強が不発に終わった要因
サッキ氏は、古巣ミランの補強の問題点を指摘した。昨夏、大型補強を敢行したステファノ・ピオリ率いるミランは、今シーズンのリーグ戦を2位で終えたが、首位インテルとのスクデット争いからは早々に脱落した。「ミランは昨夏、多くの選手を入れ替えたが、本当に全員が指揮官の要望でやって来たと言えるのだろうか。コメディ映画を製作するのに、笑わせることができない俳優を起用するなんて考えられないことだよ」と述べた。 カペッロ氏もまた、強豪チームの補強に関して自身の考えを明らかにした。 「強いチームは、新たに選手を10人獲得するのではなく、2人獲得するべきなんだ。ターゲットを絞り、チームを強化できるように、監督がピッチで求める特徴を持った選手を獲得しなければならない。手元にいる選手が90点だとしたら、少なくとも93、94点の選手を獲得しなければならない。そこへ70点の選手を10人獲得したところで、クオリティの飛躍はできない。それが順位表に表れたと言えるだろう」