MF松澤煌成が後半34分にV弾!上越、加茂暁星を下し4強入り
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)新潟予選準々決勝が5月30日に行われた。今年からプリンスリーグ北信越2部を戦う上越は新潟県リーグ2部に所属する加茂暁星と対戦。スコアレスで迎えた後半34分に主将のMF松澤煌成がゴールをこじ開け、1-0で勝ち上がった。 【フォトギャラリー】上越 vs 加茂暁星 上越は4-4-2、加茂暁星は4-3-3の布陣でスタート。MF小俣心臣、松澤を中心にボール保持率を上げながら攻め込む上越に対し、加茂暁星はセンターバックのDF加藤滉一朗、GK坂口璃雄を中心に跳ね返す。ジリジリとした時間が続く中、上越は機を見て前半10、22、32分とミドルシュートを放つも、加茂暁星の統率取れた守備を攻略できずにスコアレスで前半を終える。 後半も攻の上越、守の加茂暁星の構図は変わらない。試合は常に加茂暁星の陣地で進む。上越は両サイド、中央とコンビネーションで突破を図るが、なかなか決定弾を放つまでには持ち込めない。後半23分には左CKからゴールネットを揺らすも、GKへのプッシングのファールを取られ、先制点が奪えない。 PK戦突入も見え始めた34分。ドラマが待っていた。左クロスを相手GKがパンチング。こぼれ球に反応した松澤が利き足の左足でボレーを放つ。ふわりと浮かび上がったシュートはゆっくりとゴールネットに吸い込まれた。「シュートはミートしなかったけど、逆に良い軌道になった。相手の守備が凄くて少し焦りはあった。今は勝ててホッとしています」と苦笑いした。 最後の最後でゴールをこじ開け、前回大会に続く4強入りを果たした上越の藤川祐司監督は「一発勝負のトーナメント戦に(所属する)リーグのカテゴリーは関係ない。苦しむことは想定していて、それを良い意味で裏切ってくれないかな、と思っていたけど、そうはいかなかった」と笑ったが、「最後までじれずに良く戦ってくれた」としぶとく勝ちきった選手たちをたたえた。 今年はプリンスリーグ北信越2部に初参戦。これまで以上に高いレベルでチーム強化を進めている。「(総体の)トーナメントの戦い方をイメージしながら、リーグ戦を戦っている」と明かす藤川監督。中1日で迎える6月1日の準決勝は開志学園JSCとのマッチアップとなる。「中1日で急激に成長する訳はない。いい準備、対策をして望みたい。リーグ戦で強いチームと対戦しているので、対策のイメージはできている。あとは当日、力を発揮したい」と続けた。 松澤はこの日、主戦場の左MFではなくボランチでプレー。相手が跳ね返すボールを中盤で拾って両翼に効果的なパスを散らし、ゴール前への進入を繰り返した。準決勝に向け、「相手は前への迫力があるが、うちはシュートカウンターも磨いてきた。いいゲームができると思う」と自信を示した。 (取材=編集部)