米上院、イスラエルへの兵器売却停止案を否決
Patricia Zengerle [ワシントン 20日 ロイター] - 米上院は20日、一部の米国製兵器についてイスラエルへの売却を停止する決議案を否決した。 戦車弾の売却を阻止する決議案には79人が反対。賛成したのは18人で、1人が実質的な棄権だった。 迫撃砲弾の売却を阻止するための2番目の決議案には78人が反対、19人が賛成し、1人が実質的な棄権となった。 無誘導爆弾に取り付けて精密誘導をできるようにする装置「JDAM」の売却を停止する3番目の決議案は80人が反対、17人が賛成、1人が実質的な棄権だった。 賛成票を投じたのは全て民主党会派で、反対票は民主党と共和党の両方から出た。イスラエルのネタニヤフ政権に対する政策を巡る民主党内の溝が浮き彫りになった。 決議案は民主党会派に所属するバーニー・サンダース議員(無所属)が提出し、少数の民主党議員が共同提案者となった。サンダース氏は約200億ドル相当の対イスラエル武器売却について計6本の決議案を提出したが、今週採決に持ち込まれたのは3本にとどまった。 議会ではイスラエルに対する超党派の支持が強いため、決議案が可決される可能性はなかったが、決議案支持派は上院で大きな支持が得られればバイデン政権とイスラエル政府がパレスチナ自治区ガザの市民を守る努力をすると期待していた。 バイデン政権は決議案に反対していた。