岩井千怜、姉・明愛の猛追を振り切って今季3勝目! 米ツアーに挑戦する姉妹の底力
女子ゴルフの今季国内ツアー第33戦、樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメント最終日が27日、埼玉県・武蔵丘ゴルフコースで行われ、単独首位から出た22歳の岩井千怜が6バーディ、2ボギーの4アンダー68で回り、大会新記録の通算16アンダーで逃げ切った。5月のRKB×三井松島レディス以来の今季3勝目、通算7勝目。双子の姉、岩井明愛と吉田優利が通算14アンダーで2位を分けた。メルセデスランキング1位の竹田麗央は通算11アンダー5位、2季連続年間女王の山下美夢有は通算6アンダー26位だった。 岩井千怜のフェアウェイウッド連続写真
妹の千怜が姉の猛追を振り切った
会場がある地元埼玉のファンから大きな声援と拍手が沸き上がった。 最終18番パー5。千怜は4.5メートルの下りフックラインを読み切り、見事なバーディフィニッシュ。カップインの瞬間、両手を上げて万歳をし、グリーンサイドを埋め尽くした地元埼玉のギャラリーに感謝の気持ちを表した。それからサングラスをかけて見守った明愛とお互いの健闘を讃え合うようにがっちり抱擁。最強ツインズが笑顔の花を咲かせた。 優勝スピーチでは地元への熱い思いを言葉に込めた。 「地元で優勝することが今年の目標でもあったので、達成できて本当にうれしく思います。地元開催ということで気持ちも入りましたし、今日は応援タオルとか、子どもさんたちもたくさん見に来てくださったので、本当にうれしかったです」
「地元だからというプレッシャーはなかった」(千怜)
1打差単独首位からスタート。1番パー5で2オン2パットのバーディを奪って流れに乗った。2番でアプローチが寄らずボギーをたたいて岡山絵里に並ばれたが、7番で3.5メートル、9番で5メートルを沈めてスコアを伸ばした。後半インは明愛の猛チャージがあったが、16番で残り62ヤードの第3打を58度のウェッジで2メートルにつけてバーディを奪い、18番には1打リードで臨んだ。 「一番はホッとしました。(最後のパットが)決まった瞬間にやっと終わったと。最後は2パットでもいいかなと思って打ったのでラッキーな部分もありました」 5月以来となる今季3勝目には「焦りは少しあったと思うけど、焦ってもいいことはないので、自分のペースでやっていくしかないなという思いで今日まで来て、優勝できました。地元だからというプレッシャーはなかったですし、逆に力になりました」と冷静に振り返った。 最後にボールを拾った後でギャラリーをあおるような仕草を見せた。バレリーナのレヴェランスのように観客に頭を下げながら両手を上から下に斜めに振り下ろすポーズ。「やってみたいなという願いがあったので、それを今日上がったらやってみたいとイメージしながら回っていたんです」と理由を説明した。