[特集/CL&EL新時代 01]強豪クラブが勝ち残りやすい CL&EL新フォーマットの狙いとは
ELもリーグフェーズに ローマ&マンUは出遅れた
ELも出場チームが32→36に拡大され、従来のグループステージが廃止されている。CLと同じくクラブランキングに応じてポット1からポット4に各チームが振り分けられ、スイス方式のリーグフェーズが行われる。ラウンド16までの流れも同じで、24位のチームまで勝ち上がるチャンスがある。 CL、ELに共通した順位決定方法も説明しておく。優先されるのは全8試合の勝点で、並んでいる場合は以下の順番で順位が決まる。得失点差、総得点、アウェイゴール数、勝利数、アウェイでの勝利数、リーグフェーズの対戦相手の勝点合計、リーグフェーズの対戦相手の得失点差合計、リーグフェーズの対戦相手の総得点、反則ポイント (レッドカード3、イエローカード1、イエローカード2枚での退場3)の少ない順、クラブランキングの高い順。 この順位決定方式がどこまで使われるかわからないが、最後に「クラブランキングが高い順」とある。この部分だけをみても、強豪が負けにくいレギュレーションだといえる。そして、ELもラウンド16からはホーム&アウェイのトーナメントで開催され、決勝は5月21日にサン・マメス(ビルバオ/スペイン)でキックオフされる。CLと同じく、ラウンド16以降は好カードばかりになると予想される。 現状をみれば、第2節を終えてポット1でランキング上位の2チーム、ローマとマンチェスター・ユナイテッドにまだ勝利がない。ローマは第2節でポット4のエルフスボリ(スウェーデン)とアウェイで対戦したが、これはランキング最上位×最下位の対戦だった。結果は0-1でローマが敗れている。 2試合を終えて、ローマは1分1敗で27位。マンUは2分けで21位となっている。昨年までの全6試合で争われるグループステージであれば、あと4試合で挽回しなければならない。しかし、新たなレギュレーションでは残り6試合あり、最悪24位以内に入っていればノックアウトフェーズ・プレイオフに進むことができる。 苦しいスタートを切ったのは間違いないし、ラウンド16にストレートで進める8位以内に入ったほうがいいに決まっている。しかし、従来のレギュレーションより勝ち上がる可能性が広がっているのは紛れもない事実。ローマ、マンUが今後にどんな巻き返しを見せるか、ひとつの注目どころとなる。 文/飯塚健司 ※ザ・ワールド2024年11月号、10月15日配信の記事より転載
構成/ザ・ワールド編集部