エゴなく歌う「2億4千万の瞳」が心に響く ロシア美女ユニットMax Luxとは?
声と表現にうっとしいエゴがないのが美徳
Max Luxが、その表現者としての素養を持つのはもちろんだが、彼女たちにはもうひとつ得難い魅力があるという。 「歌にとって最もうっとおしいエゴが、声や表現の中にすごく希薄なんですね。これは美徳といってもいいくらい。エゴっていうのは『私、すごいでしょ! こんなに高い声が出て!』みたいなアレね。それはただの見世物で、歌の命である感動とは最も遠い存在です。いまだに誤解している歌手が多い。そんな技術を人が賞賛したら終りだと教えています」(売野氏) 日本が大好きで、日本で生活を始めてさらに日本が好きになったアリシアとラーナ。実はインタビューの場所に向かう途中、偶然、同じ場所に向かって街を歩いている2人を目撃した。美しいロシア人女性の2人連れは、衣装を着ていなくても、歌を歌っていなくても、そこにいるだけで目立つ。 日本語がペラペラの2人は、初めて行く場所をスマホで確認しながら、「あっちじゃないの?」「こっちだよ」と議論しているようだった。Max Luxの歌やライブについても、同じようにいつもああだこうだと意見を戦わせているのだろう。そして、進むべき道を決めているのだろう。 9月6日にはブルースアレイジャパン(東京・目黒)にて、CD発売記念ツアーライブ“ロシアより愛をこめて”が行われる。どんなパフォーマンスをみせてくれるのだろうか? (取材・文・撮影:志和浩司)