さが維新まつりに俳優・迫田孝也さん 江藤新平役で3回目の参加
俳優の迫田孝也さんが11月17日、佐賀の偉人や偉業を顕彰し、志をつなぐ目的で、佐賀城公園で開催する「第7回さが維新まつり」に佐賀藩出身の初代司法卿・江藤新平役として3回目の登場を果たした。(佐賀経済新聞) 【写真】餅まきの際、やぐらから「次そっちね!」と声をかけながら参加客にお菓子入り袋を投げる迫田さん 2018(平成30)年から佐賀県が主体となって毎年秋に開催しているイベントで、今年は1874(明治7)年に起きた佐賀戦争で命を落とし、今年で没後150年を迎えた「北海道開拓の父」島義勇と、初代司法卿(現代の法務大臣)・江藤新平の2人にスポットを当てた。 迫田さんは、2018年放送のNHK大河ドラマ「西郷どん」で江藤新平を演じたことがきっかけで、同年のイベントに江藤新平役として初登場し、今回で3回目。迫田さんは「昨年に続き2年連続。今年も呼んでもらえてとてもうれしい」と振り返る。「江藤新平を演じてから6年、佐賀城本丸歴史館で江藤を紹介する常設展を通じて、江藤本人の思いだけでなく、幕末日本において佐賀藩がどういう役割を果たしたのかを学び、『西郷どん』で江藤を演じた当時とは異なる視点から江藤に向き合えるようになった」と話す。 この日、江藤新平として佐賀に「よみがえり」を果たし、来場した市民やファンとの交流を楽しんだ迫田さん。佐賀藩出身の偉人や、功績を象徴する人物に扮(ふん)した人々が、佐賀城本丸歴史館から島義勇公銅像前まで練り歩く「さが維新行列」では、出発前からファンの向けるカメラに笑顔でピースサインや指さしを決める「神対応」を見せ、集まったファンを笑顔に。行進が始まると、沿道に詰めかけた人々からの「迫ちゃーん!」「いつも見てるよ」などの声がけに「ありがとー!」と、祭りばやしにも負けない明るい声で返した。 行列のゴールとなる島義勇公銅像前では餅まきも行われ、やぐらから幼い子どもに「君もらった?まだ?じゃあそっち投げるね!」「次こっち行くよ」と、参加者に声をかけながらお菓子や餅を投げる一幕も。向かい風で餅がなかなか遠くへ飛ばないアクシデントにも、「できるだけ遠くに投げる!」と思い切りのいいオーバースローを見せ、参加者の笑顔を誘った。 その後、島義勇に扮して「維新行列」に参加した、秋元克広札幌市長と、山口祥義佐賀県知事とのトークセッションに参加。「未来につなぐ島と江藤の志」というテーマで、迫田さんの出身地の鹿児島県と佐賀県との結びつきの歴史や、佐賀城本丸歴史館の展示を通して学んだ江藤新平の生涯、さらに、昨年開催された「鹿児島国体」と今年10月の佐賀での「国民スポーツ大会」で、迫田さんが両大会の「架け橋」になったことなどについて、知事との軽快なトークを繰り広げた。 イベント後、迫田さんは「今、一番感じるのは『ただいま』と『ありがとう』という思い。『ただいま、また佐賀に呼んでくれてありがとう』と、佐賀という場所との縁や佐賀で出会った人たちへの『ただいま』と『ありがとう』で胸がいっぱい」と笑顔を見せる。「地元の人とフランクに接することができる機会が少し減っていた中、久しぶりに沿道の方ともやり取りができてうれしかった。今後は鹿児島国体と佐賀国スポの架け橋になったときのように、『江藤新平として』以外の形でも、佐賀とのつながりを持つことができれば」と話す。
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