アポロ、プライベートローンのトレーディングデスク開設を計画
(ブルームバーグ): 米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントは、一般的に流動性の低い1兆7000億ドル(約244兆円)規模のプライベートクレジット市場でダイレクトローン(直接融資)の売買を行うトレーディングデスクの開設を計画している。
この流通市場取引の計画はまだ初期段階であり、アポロは見送る可能性もある。非公開情報だとして事情に詳しい複数の関係者が匿名で明らかにした。アポロの担当者はコメントを控えた。
今年1-6月(上期)に約10億ドル相当のプライベートデットを取引したゴラブ・キャピタルや、既に数十億ドル相当のプライベート取引を仲介してマーケットメーカーになりつつあるJPモルガン・チェースがこの分野に進出。アンタレス・キャピタルなどは確固たる地位を築いている。
プライベートローン取引、米ゴラブが強化-流通市場への関心浮き彫り
ダイレクトローンの取引市場創設の動きが最近加速しているものの、貸し手がローン債権を満期まで保有することが多いため、取引件数はなお比較的少ない。
また、少数の貸し手と取引できる利便性や融資の詳細を非公開にできることなど、ダイレクトレンディングが顧客に提供する価値が取引市場により損なわれるのではないかと懸念する市場参加者もいる。
しかし、新規投資に向け資本を確保する必要性や流動性に絡む制約のためにポジション削減を望む投資家にとっては、プライベート取引の選択肢は好都合と映るかもしれない。
プライベートクレジット市場が成熟し、ディストレス水準と見なされるデットが増えた場合、一部の保有者はデットを売却する手段として流通市場での取引を検討する可能性がある。
原題:Apollo to Build Out Trading Desk for Private Credit Loans (1)(抜粋)
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Carmen Arroyo, Libby Cherry