防災テックのスタートアップが台風被害をSNSデータで可視化 供給網リスクを素早く把握
相次ぐ台風や地震で改めて災害によるサプライチェーンへの影響が懸念される中、防災テックを手掛けるスタートアップのSpectee(スペクティ、村上建治郎代表取締役CEO、東京都千代田区)は、SNS上で確認された被害状況の一端を、地図とともに速報として公開している。 昨年開催された「ジャパンモビリティショー2023」のスタートアップイベントでも注目された同社。人工知能(AI)防災危機管理情報サービス「Spectee Pro」などを手掛けており、企業や官公庁などにも活用されている。 SNS投稿のデータから、災害や事故など緊急性の高い情報を中心に、市区町村、空港や駅、商業施設、観光地といったポイントの情報と組み合わせることで、「どこで何が起きているか」をリアルタイムに確認できるサービスを展開。偽画像やいたずらといった「フェイク」を検知し、除外しているのも特徴だ。 今回の台風でも、道路の崩落やバス停の損壊、河川の増水といったデータを、地点情報と紐づけてアップしている。「サプライチェーンに影響を与える危機を可視化し、生産や納期遅れなどへの影響を迅速に把握してもらえれば」としている。