梅田のホテルと学生とで作りあげた「妖精の棲む森」スイーツブッフェ、大阪で産学連携プロジェクトが始動
栗、ぶどう、リンゴ、イチジク、洋梨など秋冬の食材を使った約25種のスイーツを取り揃える『スイーツビュッフェ Fairy Forest』が、「ヒルトン大阪」(大阪市北区)で10月4日からスタート。「妖精の森」をテーマに学生たちとともに考えたという。 【写真】不思議な妖精の世界をイメージした青色のケーキ 過去さまざまなコンセプトのスイーツブッフェを実施してきた同ホテルだが、今回は産学提携プロジェクトが始動。「大阪総合デザイン専門学校」(大阪市北区)でコミュニケーションデザイン、インテリアデザインなどを専攻する学生30名参加の特別クラスと、ホテルスタッフとで、ブッフェのコンセプトや店内装飾に関して5~7月にかけてミーティングを重ね、準備を進めてきた。 今回のプロジェクトに参加したコミュニケーションデザイン専攻の学生は、「学生たちでアイディアを出し合い、ブッフェのコンセプトを20案ほど用意しました。それをホテルのみなさんの前でプレゼンするのは、少し緊張しました」と語る。その後アイディアをブラッシュアップし、最終的に「スイーツの甘い香りに誘われて妖精や小人、動物たちが集まってくる神秘的な森」というコンセプトが完成した。 また、インテリアデザインを専攻する学生は「決定したコンセプトから、実際にデザインに起こす工程をチームで担当しました。本当に店内で使用されるということで、普段の授業と違い難しい部分もありましたが、チャレンジできて良かった」と話す。学生たちは、各工程ごとにそれぞれが専攻する授業で学んだことを活かして、今回のプロジェクトで力を発揮できたようだ。 同ホテルのエグゼクティブ・ペストリーシェフの百田利治氏は、「学生さんからのコンセプトやデザイン、色の提案を受け、今回は森から抜けて妖精の世界へというコンセプトからくる、謎めいた雰囲気や不思議さ意識して『これがスイーツ?』と思うような見た目と、食感やくちどけにこだわって各スイーツを考えました。ケーキには意外性のある素材、例えば和の食材を使用したり、和菓子に使われる米粉、葛や寒天など積極的に使うなどし、今までのスイーツづくりとは異なる挑戦もいろいろおこなっています」と話す。 確かに見た目からインパクトの強いケーキが多数スタンバイ。思わず写真にとりたくなる遊び心満載のアイテムたちは、食べると「この見た目でこの味!」という意外性も楽しめる。 同ホテルの広報担当は「ブッフェは20~30代のご利用も多く、今回のプロジェクトは実際に利用される若い方に意見を聞いてみよう、というのがスタートでした。ご縁のあった、デザインを専攻される学生のみなさんに、オンラインやホテルにも度々お越しいただいて、コンセプト以外にも、店内の装飾、グラフィックやキャラクターデザインなど提案いただきました。フォトスポットについても、フラッシュ撮影で隠れた絵柄が画像に現れる仕組みなど面白いご提案があり、実現しています。ブッフェにお越しいただいた際はぜひ撮影してみてください」と話す。 『スイーツビュッフェ Fairy Forest』は同ホテル2階「Folk Kitchen」で12月25日まで毎日開催。時間は昼3時~4時30分まで。平日4900円、土・日・祝および12月23日~12月25日は5900円(サ・税込)。コーヒー・紅茶・ホットチョコレートなどドリンク約10種付き。