米の盗難に産地警戒 価格上昇受け呼びかけ強化 施錠や見回りを
新米の価格が上昇傾向にある中、米の窃盗への警戒が産地で強まっている。JAがちらしを作成し、家の周囲を見知らぬ人が歩き回っていたら警察に通報することや、保管場所の確実な施錠を農家に呼びかけるなどしている。 【画像】 米の盗難に注意を呼びかける文書 栃木県産のブランド米「とちぎの星」の収穫が最盛期を迎えているJAおやまは、ホームページに「お米泥棒に注意してください!!」とのちらしを掲載した。「最近、価格高騰が騒がれています」とし、盗難が懸念されると指摘。家の近くで見知らぬ人や車を何度も見た場合、警察に通報し、見回りをしてもらうことも防犯につながると呼びかける。 新米の搬入で訪れたJAのカントリーエレベーターでちらしを受け取った青山哲也さん(52)は「米を保管する冷蔵庫の施錠確認を徹底したい」と話した。 三重県のJA伊勢も、新米の価格上昇を背景に、米の保管場所の施錠や見回りの強化を呼びかけるちらしを、農家に配ったり支店に掲示したりしている。 茨城県警もホームページに、「カメラ作動中」と警告を伝えるポスターを掲載、農家がポスターを印刷して使えるようにしている。同県警によると農作物の窃盗は9月が最多で、米をはじめブドウなどでも被害がある。収穫した米を人目につく場所に置かないことなどを呼びかけている。
日本農業新聞