スバルが協調型自動運転の実証実験を開始。ローカル5G設備をスバル研究実験センター美深試験場に導入
スバルはこのほど、北海道中川郡にあるスバル研究実験センター美深試験場の周回コース全域に、Sub6帯(※1)に対応するスタンドアローン構成(以下SA構成)のローカル5G(※2)設備を導入し、協調型自動運転の実証実験を開始したことを発表した。 ※1:6GHz以下の周波数帯を利用する5Gで、ミリ波に比べひとつの基地局でより広いエリアをカバーすることが可能。直進性が高く、帯域幅を広いため高速で大容量のデータ伝送が可能 ※2:MNO(Mobile Network Operator/移動体通信事業者)の通信設備を使用せず独自で構築し運用可能な5Gで、制御信号に4Gの無線を必要とせず5Gのみで構成されるネットワーク周回コースには全7基のSub6帯に対応する無線基地局を設置。当該エリア全域における協調型自動運転の遠隔制御が可能に 【関連画像】完成制御による自動運転のイメージ図 主に先行研究などを担う同社技術研究所では、これまで自動運転技術の先行研究として移動通信を用いた自動運転システムの研究を進めてきたが、このたび、SA構成のローカル5G設備による高速かつ信頼性の高い通信環境下において、複数の自動運転車両による自動合流などの管制制御(※1)や、遠隔で車両の走行制御(※2)を行う自動運転の実証実験を開始した。 ※1:サーバーにおいて車両の走行ルートなどを算出し、車両へ走行計画として指示すること ※2:サーバーにおいて車両の走行計画および制御に必要なデータを算出し、車両の走行制御指示を行うこと 周回コースには、全7基のSub6帯に対応する無線基地局を設置し、当該エリア全域における協調型自動運転の遠隔制御を可能とした。また、導入した設備はノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社が提供しているローカル5Gスタンドアローン構築ソリューション「NOKIA Digital Automation Cloud(NDAC)」のシステムで構成され、日鉄ソリューションズ株式会社のサポートにより導入が実現した。なお、テストコースへのローカル5G設備導入は国内自動車メーカーとして初の事例だ。
MotorFan編集部