《再び逮捕》「かまってほしくてたまらない」自転車危険運転“ひょっこり男”の異様に悲しい少年時代
遊んでもらえないストレスが異様なかたちで表出
「変わった家庭で、自宅にトイレがあるにもかかわらず、父親と子どもたちはよくアパートの庭先でしょんべんをするんですよ。小学生ぐらいまでだったと思いますが、通りがかった人はびっくりするし、夏はアンモニア臭くってね」(同) 両親は、日常の挨拶も近所付き合いもしようとしなかった。育児方針などがわからないため、近所の住民からは下手に声をかけづらい状況に。 明彦少年(成島容疑者)が寂しそうにしているのを見かねた近所の高齢男性が、孫とのキャッチボールに加わらないかと誘った。 「アキちゃんは、誘えばまず拒まない」(別の住民) 運動神経はよくないが、ふだん両親と遊べないストレスがたまっていたのか、楽しそうにボールを投げた。 遊んでもらえないストレスは異様なかたちで表出するようになる。冒頭で紹介したヨソの母子尾行もそのひとつ。 やがて母子は近所のファミリーレストランに到着した。からかうようにあとをつけてきた明彦少年に対し、 「アキちゃんも一緒に食べる?」 とその母親は声をかけた。 「彼は何も答えず、黙って席について一緒にごはんを食べたそうです。目上の子に対してはつけ回したりできず、自分より幼い子に遠回しにちょっかいを出した」(一家の事情を知る住民) ただ、少年のころから“逆ギレ”することはあった。 近所の男性からイタズラなどを注意されると、 「バカバカ、バーカ」 と自宅に隠れてから言い返したという。 中学生になると、遊んでくれる友達はさらに減り、成人したころには“ビジュアル系バンド崩れ”に近い格好をするように。黒服に身を包み、地元の駅頭で水商売の呼び込みなどをした。
柏市内で走行妨害を目撃
桶川市に引っ越したあとも実家に帰省することがあった。 さらに、前出の事情を知る住民は今年8月、柏市内で走行妨害を目撃している。実家アパートから少しだけ離れたエリアだった。 「けたたましい車のクラクションがしたので目を向けると、彼が例の黒ずくめの格好で蛇行運転し、後続車がつかえていた。地元でもやってんのか、と驚いた」(同・住民) 柏市内ではほかにも、成島容疑者に似たスタイルで走行妨害する自転車の目撃例が。 有罪判決からわずか1か月半後の今年3月のこと。 「夜10時ぐらいに車道の真ん中をゆらゆら走り、進路を妨害していたんです。暗くて人相はわかりませんが、ドライブレコーダーの映像(※下の写真)を見る限り、走り方なども似ていると思いませんか」 と情報提供してくれた人物は言う。 懲りない男にどう反省させればいいのか。 実家の父親を訪ねると、「親子でもプライバシーはある」 と言いながらこう話す。 「(明彦容疑者が罪を償い)社会に戻ってきたら? 家には入れないよ。僕も職場の先輩にぶん殴られることがあるけど、それは愛のムチでしょ。僕と同じように地味な男だし、いまでも“かわいい”と思っているから」 成島容疑者の少年時代を知る女性は言う。 「あの子はかまってほしくてたまらないから、大人になってもこんなことをしているんだろう。かわいそうな子です」 本誌既報で、桶川市でも容疑者を更生させようとする人たちを紹介したのだが、真摯に受け止められなかった33歳の男。 更生の道は険しそうだ……。 ◆ ◆ ◆ 再び逮捕された成島明彦容疑者、懲りない男という他に思い浮かぶ言葉はない……。