<The追跡>新規就航断念も 燃料不足で飛行機が飛べない!【WBS】
海外の航空会社が、日本国内でジェット燃料を調達できず、運行を断念する事態が起きています。背景には何があるのか、現場を取材しました。 北海道・十勝地方。自然豊かな大平原が広がり、国内外の観光客に人気です。しかし、この夏、大きな問題が起きています。 「とかち帯広空港に来ています。この空港では7~8月にかけて予定していた韓国からのチャーター便が日本で燃料を調達できないという理由で中止となりました」(大江麻理子キャスター) 飛行機に欠かせないジェット燃料。その不足によって、夏休みシーズンに予定していた韓国からのチャーター便が就航できなくなったのです。 「国内線エリアは煌々と明かりがついていますが、国際線のカウンターはもう電気もついていませんし、全く使われている形跡はありません。2019年、コロナ禍前以降から使われていないということです」(大江キャスター) コロナも終わり、ようやくこの夏から国際便が再開できる、まさにそんなタイミングでした。インバウンド客に期待を寄せていた十勝観光連盟の植松秀訓専務理事はショックを隠せません。 「いろいろな国に観光プロモーションで『チャーター便を飛ばしてください』とやっているが、その手段が断ち切られる。非常に悲しい、寂しい」(植松専務理事) 燃料不足の問題は他でも。テレビ東京の調べでは、全国5か所の空港で国際線の運航計画が中止に追い込まれるなど影響が出ています。 2021年に民営化したばかりの広島空港もその一つ。収益の向上を目指し、国際線の新規就航や増便を進めていましたが、海外の航空会社から見送りを伝えられたといいます。 「広島空港としての経済損失の規模はどれくらいになりそうか?」(大江麻理子キャスター) 「あてにしたものが飛んでこられなくなり旅客が減ると、空港会社だけでなく、関連する会社やエアライン、ひいては広島の経済圏にも大きな影響が出る」(広島国際空港の坂本織也副社長)