開始1分、ファーストチャンスが決勝弾に 東海大相模が1‐0で横浜創英に完封勝利
6月9日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選2次予選準々決勝4試合が行われた。横須賀リーフスタジアムでの第2試合は東海大相模と横浜創英が対戦した。 【フォトギャラリー】東海大相模 vs 横浜創英 試合は前半1分、東海大相模。左サイドDF5佐藤碧(3年)のGKとDFラインへの速いクロスをFW11辻将輝(3年)がワンタッチで合わせ、早くも先制した。 その後も東海大相模はFW11辻、FW8小林晄也(3年)、FW10沖本陸(3年)の前線が攻撃を組み立て、さらに後方から湧き出るようにゴール前に進入し、追加点を狙った。 一方、ロングボール、カウンター、セットプレーで迫る横浜創英は後半に入ってMF9古垣太樹(3年)を投入。速さを生かし、相手DF陣に揺さぶりをかけた。 両チーム互いにチャンスを作るなか、東海大相模GK12一坂新(3年)、横浜創英GK1和田薫空(3年)の両守護神がナイスセーブを見せ、失点を防いだ。双方の持ち味を出し合った試合は東海大相模が1‐0で横浜創英を退け、準決勝進出を決めた。 勝った有馬信二監督は「公式戦でなかなか結果が出ず、試合では決定的な場面で外すことが多くありました。そのため選手には『ファーストチャンスのシュートを入れるか入れないかで、試合は変わるよ』と伝えていました。そのなか、きょうはファーストチャンスで得点を取ってくれました。2点目、いつ取れるか…惜しいチャンスはありましたが、それでも粘り強く守備ができ、我慢できたのは選手たちの成長です」とイレブンを称えた。 また執拗な守備でゼロに抑えたDF4石井龍翔(2年)は「相手のセンターバックが前線にロングボールを入れてくるので、まず蹴らせないこと。そして蹴らせても自由にさせないようにしました」と振り返った。今回の完封勝利はいまの東海大相模にとって、大きな自信につながるはずだ。 東海大相模は今シーズン、高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2024神奈川K1(神奈川県1部)で5戦5敗。10チーム中、最下位にいる。しかし、今大会に入って復調。初戦となった2回戦・星槎国際湘南に5-0。続く3回戦、光明学園相模原戦で2-1、そして準々決勝、横浜創英に1‐0と安定した戦いができている。 FW11辻は「攻撃だけでは大一番に勝てないので、ことしは攻守の切り替え、球際を意識してやってきました。はじめのころはうまくいかず、リーグ戦では失点が多く、勝てる試合を落としました。でも、これまで信じてやってきたことを出しきろうとした結果のきょうの勝利。失点ゼロでよかったです」と顔をほころばせるとともに「(横浜創英には)リーグ開幕戦で負けているので勝ちたかったです」とリベンジ達成を喜んだ。 良い守備から良い攻撃へ。新たな成長期を迎えようとする東海大相模は15日、相模原弥栄と対戦する。 (文・写真=佐藤亮太)