25歳、「月収14万円」の派遣社員です。「生活保護」を申請できるでしょうか? 生活保護の要件を教えてください。
生活保護とは、経済的に困窮状態にある人に対して一定金額を支援する救済制度です。基本的に収入が極端に不足している方やけがや病気で働けない方のための仕組みですが、受給する権利自体は国民すべてが所有しています。 しかし、生活保護を受けるには一定の要件をクリアしなければなりません。今回は、生活保護の受給要件について解説します。 ▼「生活保護」の受給要件とは? 親族への扶養照会は必須なの?
生活保護を受けるには条件がある
生活保護とは、なんらかの理由で金銭的に生活の維持が難しいときに、経済的支援を行う制度です。基本的に日本に在住している国民すべてに受給する権利があります。ただし受給には条件があり、要件を満たさなければ原則として受給が認められません。 例えば今回のケースは月収14万円とのことですが、生活保護を受けるにあたって「収入が最低生活費の基準を下回ること」という条件が存在します。 この最低生活費の基準は個人の抱える経済事情や地域によって異なり、一般的には13万円前後が目安といわれます。そのため、今回のケースでは生活保護を受けられない可能性が高いでしょう。 ◆生活保護の要件 生活保護を受給できる要件に含まれるのは、収入だけではありません。受給の認可をもらうには、おおまかに以下の要件を満たしている必要があります。 ・生活費に充てられるような預貯金や一定以上の価値を持つ資産がない ・働ける状況にあり、ハローワークにて求職活動を続けている ・働いている状態だが、収入が最低生活費を下回る ・けがや病気で働けない ・身内の援助を受けられない ・ほかに利用できる支援制度が存在しない 持ち家がある場合には、基本的に売却しなければなりません。ただし、持ち家が非常に古いなどの場合には、売却せずに済む可能性もあります。 なお、持ち家であっても住宅ローンが残っている場合には、生活保護は受けられません。カードローンや自動車ローンが残っている場合も同様です。 ◆地域と世帯人数によって受給額が異なる 生活保護の支給額は、地域や世帯人数によって異なります。厚生労働の資料を元に、表1にまとめました。