【都市対抗】「250点」の野球人生 “ミスター社会人”トヨタ自動車・佐竹功年が現役引退
今年1月に引退を表明してからも「何も変わりませんでした」と真摯に野球に向き合い、粛々と試合への準備を進めてきた。そして、引退を迎え「(野球人生の点数を付けるなら)250点。169センチの身長でここまで長くプレーできたんですから」と満点を大きく超える点数を付けた。藤原航平監督(中大)は「トヨタ自動車がまだ全国大会で勝てなかった頃から一歩ずつ、チームの目線を上げてくれた一番の功労者。『おつかれさま。ありがとう』と言いたい」と言葉を送り、主将の北村祥治(亜大)は「もっと良い花道を作りたかった。ベンチでは最後まで声を出してチームを鼓舞してくれて、存在感は大きかった。佐竹さんがチームに残してくれたものを大事にしてこれからもやっていきたい」と偉大な先輩の思いを引き継いでいくことになる。 今後はトヨタ自動車に残ることは決まっているものの、野球部に携わるのかなどはまったく未定だというが、佐竹は「オファーが来たら精いっぱいやらせていただきたいですし、そうでなくても社会人野球を広めるためのPR活動などはやっていきたい」と展望を話した。これからは社会人野球の発展のため、第2の人生を歩んでいくことになる。 文=大平明
週刊ベースボール