値引きの理由、正直にお伝えします 「研修生が切った肉なので」 ドンキ新店舗の取り組みを聞いた
研修生がカットした肉なのでお安く販売しています――。そんな店頭POPが先日、SNS上で注目を集めました。都内にオープンしたドン・キホーテ新店舗の取り組みについて取材しました。
MEGAドン・キホーテ成増店で実施
3月13日、東京都板橋区にオープンした「MEGAドン・キホーテ成増店」。 約12万アイテムを取り扱う店舗で、青果・精肉・鮮魚といった生鮮食品は、1フロアを使って大きく展開。 ドン・キホーテで初めて、精肉研修センターも併設されています。 そんな新店舗について先日、ドン・キホーテのX(旧ツイッター)アカウントが紹介。 添付された画像には、豚ロース肉が100gあたり税抜き128円から98円に値引きされていることを伝えるPOPが写っています。 「こちらの商品は研修生が切ってます そのため、少しお安く販売しています」 もう1枚のPOPには、さらに詳しく理由が書かれています。 「正直に、お伝えいたします 当店は精肉研修センターを併設しております 未熟な従業員がカットしたお肉をお安く提供させていただいております 見栄えや厚さや不揃いな商品もありますが 鮮度や品質は劣りませんので安心してお買い求め下さいませ」 この投稿に対して、「応援したくなる」「研修生さんファイト」といったコメントが寄せられ、いいねは1万6千を超えています。
担当者に聞きました
「研修生が加工したことを隠す必要はなく、お客様の選択肢の一つとしてご提示する必要があると考え、紹介させていただいております」 そう話すのは、成増ミート研修センター長の吉村英彦さんです。 ドン・キホーテを展開する「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)」の経営理念には「無私で真正直な商売に徹する」という言葉があるとのこと。 過去には、担当者の発注ミスや商品開発部門の担当者の読みが外れたことなどで、余剰在庫になってしまった商品を値下げして販売する「しくじり市」などを実施したことがあるそうです。 話題になった投稿は豚ロース肉ですが、肉の種類はその時々で変わるといいます。 「研修1カ月目は豚肉(切り落とし・ロースなど)、2カ月目はプラス輸入牛、3カ月目はさらにプラスして国産牛、などと研修スケジュールや習熟度によって取り扱う肉の種類も変わるためです」 投稿が話題になったことについては、こう話します。 「『キレイに切っているね』『全然わからないくらいおいしそう』などと言葉をいただくことで、研修生や講師陣も励みになっております」