大垣日大、阪口慶三監督の孫のバットから先制点 選抜高校野球
第94回選抜高校野球大会は第4日の22日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦が行われ、大垣日大(岐阜)が21世紀枠で初出場の只見(福島)を6―1で破り、初戦を突破した。 【過去には小芝風花さんも】歴代センバツ応援イメージキャラ ◇ 大垣日大で待望の先制打を放ったのは阪口監督の孫、高橋。史上初となる「昭和」「平成」「令和」の3元号での監督としての白星をプレゼントする原動力となり、祖父は「すごく感激したというか、うれしかった。頭でもなでてやろうかな」と喜んだ。 ともに無得点の二回2死二塁。甘い変化球を振り抜くと、強烈な打球は飛びついた二塁手のグラブをはじき、右翼前へ転がった。その間に二塁走者の五島が一気に生還。ベンチに戻ると、祖父に「ナイスバッティング」と声をかけられた。試合後には「楽しめた。祖父と甲子園で試合ができて楽しかった」とほおを緩めた。 まだ高橋が小さかったころ、阪口監督は高橋がバットを振るのを見て「この子は面白い。いい振りをしている」と感じたという。それ以来、「大きくなったら、一緒に甲子園に行こうな」と諭しながら指導を続けた。 大垣日大に進学した後も高橋は必死に練習に食らいつき、「孫だからこそ厳しく見る」という阪口監督に実力を認めさせた。センバツ初戦で「7番・三塁」で先発出場し、祖父との約束をかなえた。 かつては「鬼の阪口」と呼ばれ、センバツ制覇の実績を持つ闘将も今や77歳だ。だが、それだけキャリアを積み重ねてきたからこそ、孫と通算39個目の甲子園白星を手にすることができた。 「かわいい孫。幼いころからアルプスに来て、『じいちゃん、じいちゃん』と呼んどった子どもが甲子園に一緒に来て、活躍してくれた」と阪口監督。「鬼の顔にも笑み」だった。【岸本悠】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。