コラボ御朱印で魅力発信 三重・太江寺と伊勢シーパラ、「竜」モチーフ
【伊勢】三重県伊勢市二見町にある「太江寺」と「ゼロ距離水族館 伊勢シーパラダイス」がコラボレーションして作った御朱印の授与がこのほど、太江寺で始まった。同寺にまつられる神仏を導いた竜神(竜)と、同館が飼育種数日本一を誇るタツノオトシゴをモチーフにした御朱印を通じて、両者の魅力を発信している。一枚300円。お寺と水族館のコラボは東海地方で初めてという。 同寺の役僧星野研至さん(43)は、伊勢・二見町を知ってもらい、足を運んでもらうきっかけになればと、同じ町内にあり、海の生き物をモチーフにした魚朱印を制作・販売する同館に協力を呼びかけ、コラボが実現した。 星野さんによると同寺の歴史は古く、約1300年前に僧の行基が二見浦に現れた竜神と金の仏に感得し、同寺を創建したと伝えられていることから、両者が相談し、竜と同館のタツノオトシゴを組み合わせた御朱印になったという。 同館の魚朱印を制作する飼育員の安部瑞貴さん(30)が、辰(たつ)年生まれの田村龍太館長の誕生祝いに描かれていた竜を参考に、顔の表情やうろこなど細部までこだわり、躍動感あふれる竜をデザイン。タツノオトシゴと竜の配置も目線が合うように工夫した。消しゴムに原画を転写して手彫りし、押印するスタンプも安部さんが作った。 地域活性化を目指す同館は「二見町御朱印攻略マップ」も作成し、館内に掲示。町内にある同寺や二見興玉神社の御朱印と同館の魚朱印を紹介するとともに、所在地や同館からの所要時間を地図上で示した。 安部さんは「竜のうろこや体のカーブを彫るのが難しかったが、想像以上にカッコよくできた」とにっこり。星野さんは「御朱印を通して皆さんの思い出づくりや幸せの一助になれば」と話した。 問い合わせは同寺=電話0596(43)2283=へ。