迷品グッズも人気…! 学芸員のマニアックな“ささやき”が楽しめるユニークな展覧会
東京・六本木のサントリー美術館で「サントリー美術館コレクション展 名品ときたま迷品」が開かれています。すでにタイトルから楽しい雰囲気が伝わる本展では、国宝などの名品だけでなく、ユニークな“迷品”も登場。展示風景や見どころをご紹介します! 【画像】 迷品グッズも人気…! 学芸員のマニアックな“ささやき”が楽しめるユニークな展覧会
マニアックな“ささやき”がおもしろい!
【女子的アートナビ】vol. 333 本展では、サントリー美術館が所蔵するコレクションのなかから、国宝・重要文化財クラスの名品や、これまであまり展示される機会のなかった“迷品”など、さまざまなメイヒンを展示。 さらに、展示作品の近くには、通常の作品解説だけでなく、「学芸員のささやき」と題したマニアックな情報も提示されています。 担当学芸員の柴橋大典(しばはしだいすけ)さんは、本展について次のように述べています。 柴橋さん 名品と聞いて思い浮かべるのは、国宝など誰もが認める作品だと思います。しかし、展覧会にあまり出品されてこなかった“迷品”も、少し視点を変えるだけで魅力的な作品に見えてくる可能性を秘めています。本展では、国宝・重要文化財16件を含むサントリー美術館のメイヒンを集めました。ご自身にとってのメイヒンを探してみてください。
いきなりユニーク…
では、展示作品からいくつか気になるものをピックアップしていきます。 最初の展示作品は、いきなりユニーク。正面から見ると、太鼓のようにも見える不思議なフォルムで、とても惹きつけられます。 この白い物体は鞠(まり)で、その周囲にあるのは鞠挟(まりばさみ)。古代から伝えられてきた蹴鞠(けまり)用の道具です。蹴鞠とは、鹿皮製の鞠を蹴り上げて落とさないように受け渡しする貴族の遊び。さすが貴族の道具だけあって、鞠挟もゴージャス。蒔絵もあしらわれて美しいです。 ユニークな“迷品”のすぐ近くには、サントリー美術館が誇る国宝《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》が展示されています。 金粉や螺鈿などで装飾され、華やかで美しい手箱です。「学芸員のささやき」には、北条政子が愛蔵していた手箱だという言い伝えや、新たな伝説なども記載。ぜひ会場で読んでみてください。