札幌ジンギスカン「成吉思汗だるま」が東京初出店!秘伝のマトン&お茶漬けに連日大行列
札幌ススキノの老舗ジンギスカン店「成吉思汗(ジンギスカン)だるま」が、東京初出店でススキノエリア外でも初となる店舗「成吉思汗だるま 上野御徒町店」をオープンした。出店が決まるやいなやジンギスカン好きの話題をかっさらい、オープンから連日大行列となっている同店の味を編集部一の羊食愛好家が食べてきた。 【写真】「成吉思汗だるま」の数量限定メニュー「上肉」と「ヒレ肉」 1954(昭和29)年に創業し、今年で創業70周年を迎える「成吉思汗だるま」。3代目の金有燮(ユソプ)副社長は「創業者は朝鮮から難民として渡ってきた在日1世の私の祖母。36歳で祖父が亡くなった3カ月後、現社長の長男を筆頭に5人の子どもを抱えて始めた。創業時から使用しているだるまのマークは、七転び八起きの精神をイメージして現社長が中学3年生の時に描いたもの。父親を亡くし、幼い弟や妹たちと母親を支え、いろいろな困難にぶつかりながら人間らしく力強く生きていくという思いの現れがこのマークに込められている」と創業秘話を明かす。
ジンギスカンを始めた理由は「その当時は肉といえば牛や豚で羊肉、ましてやクセがあるマトンはほとんど食べられていなかった。おいしいタレを作ることでマトンをおいしく味わうことができると考えた祖母は、戦後間もない頃に “おいしくて安い肉をお腹いっぱい食べる体験をしてほしい” という思いで羊肉を焼くスタイルを開発した。まだ一般的ではなかった札幌のジンギスカンの走りではないか」という金副社長。 「私は1年半前に本格的に後を継ぐことになったが、だるまの精神をそのまま引き継ぐことと同時に、今ある味のままでもっと時代や要望に合わせてできることがあるのではないかと考えた。そのひとつが7・4店で2階を予約できるようにし、4・4店で昼営業を開始。最後の目玉として東京への出店が実現できた」などと熱く語りかけた。
だるまのジンギスカンはすべてマトンを使い、モモ・バラ・ウデ・肩ロース・ロースなどさまざまな部位が楽しめる代表的なメニューの「成吉思汗」、穀物で肥育したマトンの脂身が多いロースと肩ロースを分厚くカットした数量限定の「上肉」、一頭から3~4皿分しか取れない希少部位で羊肉の中でも一番柔らかい数量限定の「ヒレ肉」の3種類。 金副社長の娘で4代目の天憓(チョネ)さんは「身が引き締まったマトンはジンギスカンらしいおいしさ。羊の玄人はマトンを選ぶと言われている」と解説。2代目ママが本社の地下で漬けたキムチを札幌から送っている「ママの手作りキムチ」、さらに裏メニューとしてライスの上に残りのタレと番茶をかけて食べる「お茶漬け」もおすすめだという。