昨季大学選手権準決勝のカードが菅平で。自信を取り戻したい明大。京産大は代表組もひたむきに
夏合宿を通して選手たちのトライアルは続く。神鳥監督は京産大戦のメンバーについて、「ここまでの試合で頑張った選手を起用しつつ、帝京大戦も踏まえて、それぞれの選手のゲームタイムをコントロールしながら戦いたい」と話した。
対する京産大の夏合宿は短い。菅平への滞在は8月20日から27日の1週間のみ。他校と比べて試験期間が遅いからだ(8月1日まで)。 そのため、8月6日から練習を再開してじっくりとトレーニング。戦える体を作り、試合のために高原へ向かった。その初戦の相手が明大だ。
京産大からはこの春、多くの選手たちがU20日本代表に選出された。その選手たちは世界との戦いなどを通じて成長し、チームに戻ってきた。 菅平での練習試合は、その成果をチームの中でどう生かすかが試される場となる。
PR八田優太、LO石橋チューカ、SH高木城治らU20組(3人とも2年生)は、初戦の明大戦からピッチに立ちそうだ。 パシフィックチャレンジに出場したJAPAN XVの一員となった土永旭(4年)も出場準備を整えている。
廣瀬佳司監督は、夏合宿中に戦う明大、東海大、慶大という関東勢との戦いを経て自分たちの立ち位置を確認。そこで出た課題を修正し、関西リーグへ臨む。 そこで3連覇の実績をさらに伸ばし、大学選手権を勝ち抜く青写真を描いている。
例年通り、FWを前面に出して戦うチームを築いていきたい。明大は、そんな思いを持つチームの対戦相手としては申し分ない。 監督は、「マストウィンの気持ちで戦い、勝って、自信をつけたい」と話す。
才能ある選手が多く揃っているように見えるが、廣瀬監督は、「少しでも主力が欠けるとチーム力が落ちると思っています。なので、一人でも多くの選手たちに出てきて(頭角を著して)ほしい。層が厚くなるといいですね」と、選手たちに期待を寄せる。
指揮官は、「ひたむきに、泥臭く前進する京産大らしさ」を体現する者の出現を待っている。 明大戦は、そのアピールにもってこいの舞台だ。
田村一博