虎のソナタ 岡田虎もネバーネバーネバーサレンダー 12日投手役予定も雨天中止…ムーア氏始球式サプライズ登場
(セ・リーグ、阪神7-3広島、23回戦、11勝11敗1分、13日、甲子園)当番デスクの白石大地がいつも以上に難しい顔をして席についていた。デスクの阿部祐亮も隣で…。わが社では生活習慣病の定期健診が行われており、血液検査、心電図などの後はバリウムを飲んで下剤をもらって…。 【写真7枚】歌手の田中あいみがファーストピッチセレモニー、OBのトレイ・ムーア氏もサプライズ登場した 特に当番デスクは昼から夜まで現場からの電話が鳴りっぱなし。白石は記者からの報告に愛想笑いを浮かべながらお尻をたたき、実際には自分のお尻具合を何よりも気にしながら仕事していた。 「原稿よりも健康」はもちろんだが、虎番たちは朝から倒れそうになるほど動き回っていた。特に大忙しだったのは鳴尾浜からスタートした須藤佳裕。電話をすれば「スミマセン! 今、2軍戦の最中で」とバタバタ状態。今季限りでの現役引退を発表した秋山の取材も担当した。小欄も数日前に鳴尾浜にいったが、肌が焦げそうになるほどの残暑で「ハテ、ここは砂漠?」と思ってしまった。福原2軍投手コーチが帰り際に「日陰にいた方がいいよ」と気遣ってくれて優しさにホロリ。何かと体力を消耗する場所なのである。 秋山は抜群の制球力と球の切れで通算49勝を挙げた。膝の故障さえなければ…と思わざるを得ないが、虎党に強烈なインパクトを与えたのが2017年8月18日の中日戦(ナゴヤドーム、現バンテリンドーム)でのプロ初本塁打だろう。4点リードの六回2死二塁で右腕・伊藤の直球をフルスイング。右翼席中段に放り込んだ。高校通算48本塁打の真価を発揮。内角球にクルッと体を回転させて、バットをほうり投げた姿がカッコよかった。 その日に秋山は自身初の2桁勝利を挙げたのだが、試合後、駐車場で囲んだとき、投球のことよりも打撃の話ばかり質問が飛んでいた。 「野手に転向するってのはどうなん? 両方やるっていうのはどう?」 秋山がデビューした頃、梅田で鶏をつつきながら提案したことがある。大谷翔平が投打の二刀流としてプレーする前だ。さぁこれからプロの世界で何年も活躍しようかという投手に対して、めちゃくちゃ失礼な質問であることは分かっていたが、興味があった。今後の進路うんぬんではなく秋山がどういう反応をするのかが気になった。 「う~ん、そうっすね…」