【親・子・孫に挟まれる…】「定年後にかかる生活費」月平均は21万1780円!「出費」で多いのは?
定年後は収入が大幅に減る可能性があるため、収支を把握したうえで計画的に生活する必要があります。収入が減っているにもかかわらず、今まで通りの出費を繰り返していると、老後破綻に陥ってしまうことも。 そこで今回は、定年後の支出で多い項目について調べてみました。親・子・孫がいらっしゃる方の出費例もご紹介しますので、定年後の生活費を考える際の参考にしてみてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
定年後の生活費はどれくらい? 支出で多い項目とは?
消費者庁の「高齢者の消費行動」によると、世帯主が65歳以上の世帯の消費支出は1ヶ月平均で21万1780円とのことです。支出の割合を多い順にまとめると以下の通りです。 ・食費(外食を除く):25.8% ・交通・通信:11.6% ・光熱・水道:9.9% ・教養娯楽:9.3% ・交際費:9.2% ・諸雑費:9.1% ・住居:7.3% ・保健医療:6.3% ・家具・家事用品:4.4% 総世帯と比較すると、食費(外食を除く)が3.8ポイント、贈与金などを含む交際費が2.8ポイント、光熱・水道が1.5ポイント、保健医療が1.4ポイント高くなっています。
親・子・孫にかかる出費と相場は?
親・子・孫のいる方は、タイミングによっては定年後に大きな出費がかかる可能性があります。考えられる出費と相場は以下の通りです。 ■子どもの結婚のお祝い金 株式会社リクルートの「ゼクシィ結婚トレンド調査2023」によると、結婚式の費用を親や親族から援助してもらった人は全体の73.5%でした。そして援助額のうち挙式、披露宴・ウエディングパーティーに使った平均額は163万7000円でした。 定年後に子どもが結婚することになると、お祝い金や援助でまとまった出費が発生することが考えられます。 ■孫消費 孫が誕生すると、お年玉、誕生日、入学・卒業祝いなどのイベントや、お小遣いなどで定期的な「孫消費」が発生します。 株式会社ハルメクホールディングスの「シニア女性と孫の関係に関する意識と実態調査」によると、シニア女性が孫に使った年間総額の平均は14万3000円でした。これを月平均にすると、約1万2000円です。 ■親の介護 定年を過ぎてから、年老いた親の介護をするケースも考えられます。 公益財団法人生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」によると、住宅改造や介護用ベッドの購入など、介護費のうち一時的にかかった合計額の平均は74万円であるとのことです。介護に要した月々の費用の平均は8万3000円で、分布を見ると「15万円以上」が16.3%で最も多い金額でした。