歴史に残る激闘後に“スポーツマンシップ”あふれる1シーン 小田凱人と激闘演じた世界1位ヒューエットがみせた行動 【車いすテニス】
◇パリパラリンピック2024 車いすテニス男子シングルス決勝(現地7日、ローランギャロス) 【画像】女子では上地結衣選手がライバルの振る舞いに感謝 敗れたオランダの選手と熱い抱擁 男子シングルス決勝は、世界ランク2位小田凱人選手が世界ランク1位イギリスのアルフィー・ヒューエット選手を2-1(6-2、4-6、7-5)で下し、金メダルを獲得。試合後、コートに倒れ込んだ小田選手に対して、敗れたヒューエット選手はスポーツマンシップあふれる行動で祝福しました。 試合は第1セットを小田選手が先取しますが、第2セットはヒューエット選手が取り返す展開。第3セットは、ヒューエット選手がゲームカウント3-5で迎えた第9ゲームにチャンピオンシップポイントを握りましたが、小田選手がしのぎブレークに成功します。勢いそのまま4ゲームを連取し、パリの地でパラリンピックの王者へ。初出場の18歳は、車いすの車輪を外し、コート上に倒れ込みました。 すると敗れたヒューエット選手は小田選手のもとへ。車輪を拾い、目に涙を浮かべる小田選手と抱擁します。そして何かを小田選手へ伝える様子がありました。 このときかけた言葉について、ヒューエット選手は「負けたが胸を張れる。素晴らしいショーを披露できた。それが最後にトキトに言ったことで“今日やったことは驚くべきことであり、歴史に残るだろう”ってね」と、激闘を振り返りました。
現在26歳のヒューエット選手は、これまでに全豪・全仏・ウィンブルドン・全米の四大大会で優勝。パラリンピックでは2016年のリオデジャネイロ大会で銀メダル、2021年の東京大会で4位と初の金メダルを目指してきました。 四大大会とパラリンピックで優勝する生涯ゴールデンスラムは、今大会での達成を逃したヒューエット選手。それでも試合後はスポーツマンシップあふれる行動で勝者をたたえ、“歴史に残る激闘”を彩りました。
【関連記事】
- 上地結衣「彼女がこちらの方まで来てくれて...」ライバルの振る舞いに感謝 車いすテニス女子シングルスで日本人初の金 【パリパラリンピック】
- 35歳の三木拓也が“17歳下”小田凱人に感謝「刺激も受けて自分自身もテニスがよくなった」 ダブルスは銀メダル 小田はシングルスでリベンジ誓う【車いすテニス】
- 「パリから変わったなという大会に」準々決勝進出の小田凱人 テレビ中継に「映せるレベルだと思ってもらう」
- 快挙!車いすテニス上地結衣がシングルスで涙の金メダル「諦めなかったからこそチャンスが」オランダの世界1位に逆転勝利 ダブルスとの2冠達成
- 母の前で手にした悲願の金メダル 車いすテニス・2冠達成の上地結衣が母と交わした言葉「諦めたくない、もうちょっと頑張らせて」