小林弘幸 上司に認められない…でもそれって大事なこと?人生は「本当に大事なこと」と「どうでもいいこと」を切り分けられるかで決まる
厚生労働省が2023年に発表した「労働安全衛生調査」によると、過去1年間にメンタルヘルス不調により1ヵ月以上休業した労働者の割合は、1,000人以上の事業所規模で1%だそう。自律神経が乱れていると「なんとなく気分がすぐれない」と感じるようになると話すのは、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生。さらに小林先生いわく、「年齢を重ねるのは誰にとってもストレス」だそうで――。 【書影】名医が実践する、「自律神経を整え、心地よく暮らす」99の行動術。小林弘幸『はじめる習慣』 * * * * * * * ◆「どうでもいいこと」は捨てていく 年齢を重ねるのは誰にとってもストレスです。 若い頃に比べていろいろなところにガタがきたり、体調を崩す機会も増えてくる。体力や気力が衰えたり、新しいことがなかなか覚えられないなど不便も多いでしょう。 それは純然たる事実です。私たちは着実に死に向かっていて、それだけは誰でも平等に訪れます。 ここでお伝えしたいのは「年齢を重ねるごとに、どうでもいいことはどんどん捨てていく」です。 誰にでも死は着実に訪れると同時に、どんな人にとっても今が一番若い。 何かをはじめるにしても、何かを終わりにするにしても今が好機です。 それは40歳でも、50歳でも、60歳でも、70歳でも、80歳でも同じです。
◆アップデートが必要 たとえば今、会社で仕事をしていて「あの人は上司に認められているけれど、自分は認められていない」と感じているとします。 そこでぜひ考えてみてほしいのです。 「上司に認められること」はあなたの人生において本当に大事なことですか。 仮にあなたが50歳だとして、60歳になった「未来のあなた」は今のあなたにどんなアドバイスを送るでしょうか。 じつは年齢に応じて「大事なこと」「どうでもいいこと」は変わります。 しかし、私たちにはその変化をあらためて考える機会がほとんどないので、何が大事なのかについて認識がアップデートされていません。 ぜひ、この機会に「本当に大事なこと」と「どうでもいいこと」を切り分けて考えてみてください。 案外「どうでもいいこと」に時間や労力を割き、「どうでもいいこと」に悩んでいるかもしれません。アップデートが必要な時期です。
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