デザインの力でより快適な船に。日本郵船と多摩美が共同研究
日本郵船と多摩美術大学は、船員のウェルビーイング(心身の健康や幸福)向上にデザインの力を活用する産学共同研究プロジェクトに取り組んでいる。学生のアイデアを船上の課題解決や新たな価値の創出につなげる。 郵船と多摩美の発表によると、両者は2023年3月に産学共同研究契約を締結し、共同研究の第1弾として船員ユニホームの開発プロジェクトを進めた。 第2弾となる今回は、船員が働き、暮らす船上空間にフォーカスする。テーマは「Cozy(居心地の良さ)・Comfy(快適さ)~働く/暮らしの中にある喜び」。今月から始動し、キックオフミーティングが開かれた。 まず、船上での快適さ、心理的安全性や安定、船員の働きがいや暮らしの喜びにつながるものは何かなどについて調査し、考察する。 プロジェクトの後半では、船室のレイアウトや家具の配置、照明、さまざまな音や声が聞こえる音環境などの船上空間について、より快適で効果的な環境を実現するための具体的なアイデアを創出する。 25年7月までのプロジェクト期間中、多摩美生産デザイン学科プロダクト専攻の2、3年生計13人が参加する予定。郵船は「共同研究を通して、船員のウェルビーイングの向上と働きがいのある職場環境づくりを目指す」としている。
日本海事新聞社