スマホ充電レンタル、ChargeSPOTが「推し活」の場に。ただの充電スタンドからの脱却狙う
モバイルバッテリーのシェアリングサービス「ChargeSPOT」を提供するINFORICHは11月7日、招待制のイベント「INFORICH CONFERENCE ExSPOT 2024」を開催した。 【全画像をみる】スマホ充電レンタル、ChargeSPOTが「推し活」の場に。ただの充電スタンドからの脱却狙う 新たなサービスとして、推し活向けのプラットフォーム「CheerSPOT」や、AIコンシェルジュ機能搭載のバッテリースタンド「NaviSPOT」を発表した。 モバイルバッテリーのシェアリング事業を起点に、積極的に新たなビジネスを模索している。
推し活を後押しする新サービス「CheerSPOT」
INFORICHが2018年4月から提供してきたChargeSPOTは、駅や空港、コンビニなどに設置した「バッテリースタンド」で、モバイルバッテリーを借りられるシェアリングサービスだ。 料金は1時間未満のレンタルなら330円(税込)で、利用時間に応じて加算されていく仕組み。バッテリースタンドは全国に約4万4000台が設置しており、借りた場所とは別の場所で返却することもできる。 月に1回以上ChargeSPOTを利用する人の数は約94万人(2024年4~6月の平均実績)。日本国内だけでなく、アジア諸国を中心にグローバルでもサービスを展開している。 そんなINFORICHが新サービスとして発表したのが、個人から利用可能なデジタルサイネージのプラットフォーム「CheerSPOT」だ。 ChargeSPOTのバッテリースタンドのデジタルサイネージを数百円から購入できる。個人が気軽に広告を購入し、アーティストへの応援メッセージを掲出することなどを想定しているという。 ChargeSPOTのデジタルサイネージは、6分の間に15秒ずつ表示が入れ替わる。INFORICHでは、1台につき15秒/1週間分を1枠として販売する。利用料は場所や時期によって異なるが、1枠の最低単価は税抜きで420円だ。 1枠を購入すれば1時間で10回、指定したバッテリースタンドで応援メッセージが表示される。スタンドが設置されている店舗の営業時間が1日10時間なら1日100回、1週間で700回メッセージが表示される。 INFORICHでは、11月中のサービス開始を目指している。 CheerSPOTを利用する際は、CheerSPOTアプリから応援したいアーティストを選択し、メッセージを表示したい場所や日時を選ぶ。その後、アーティストの写真素材を選んでデザインを決め、料金の決済に進む。掲出するメッセージにはペンネームを添えることもできる。 写真素材はアーティストの所属事務所が提供するシステムで、応援できるのはCheerSPOTのパートナーシップを結んだ事務所のアーティストに限られる。現在、「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」などが所属するLDH JAPANとの協議を進めているという。 CheerSPOTで支払われた料金の一部はアーティストの所属事務所にも還元され、「推し」の持続的な活動を応援できる。 海外のChargeSPOTにも対応しており、例えば、好きなアーティストの海外公演に合わせたタイミングで、現地のサイネージに日本からの応援メッセージを掲載することも可能だ。 INFORICHでは、CheerSPOTについて、さまざまなアーティスト事務所とのパートナーシップ拡大を模索していく。VチューバーやアニメIPとの取り組みも視野に入れている。
松本和大