<上海だより>文芸的な道、紹興路を歩く(3)オールド上海~詩集専門店~
ちなみに、旧店舗である「開・閉・開」という店名の由来はイスラエルの代表的な詩人イェフダ・アミチャイ(Yehuda Amichai)の詩集『Open Closed Open』にちなんでいるのですが、そもそも日本でアミチャイの作品が翻訳されておらず知名度も低い一方、中国では彼の翻訳版が出ているなど、国が違えば海外作品に対する好みも異なることを改めて感じました。このような傾向は、中国の一般的な書店でガルシア・マルケスが山積みで売られていることや、ミラン・クンデラの妙な知名度の高さからも見受けられます。 さて、3回に渡って上海の紹興路を紹介してきました。非常に短い道ですが、春から夏は道全体が新緑に包まれ最も魅力的な季節に入りますので、上海の高層ビルに疲れた時に、読書を楽しみながら落ち着いた時間を過ごすのには最適な道です。