サンマ初水揚げ、既に昨年の4倍 銚子漁港 近年不漁の中「一番良い」
銚子市の銚子漁港で2日、今季初めてサンマが水揚げされた。銚子市漁協所属の漁船が公海で漁獲し、2日かけて届けた。初水揚げ量は51トンに上り、昨年1年間の総量11トンを既に上回った。“秋の味覚”の到来に港は活気づいた。例年12月まで漁は続く。 初水揚げされたのは、大型サンマ船「第37傳(でん)丸」(167トン)が、青森県付近から東に離れた公海で漁獲したサンマ。同漁船によると1匹当たり100~110グラムほどが主体で、この時期としては魚体が良く脂のりも良いという。 第三卸売市場で入札が行われ、1キロ当たり276~489円で取引された。午前7時ごろから、地元業者のトラックなどに同漁船から次々と移された。
サンマの棒受け網漁は8月に解禁され、同漁船は公海を中心に操業し、漁場に近い北海道や三陸の港で水揚げを重ねているという。 今年の状況について傳丸の辻野貴晴さん(46)は「この3、4年ぐらいの不漁の中では一番良く、魚の大きさもまあまあ」と説明。今後に向け「この状況が続けば。サンマが増えるよう来年に期待したい」と話した。 昨年の銚子漁港のサンマ初水揚げは傳丸による11月17日だった。銚子沖は近年、漁場になっていない。 同漁港のサンマ水揚げ量は2020年は476トン、21年は18トン、22年はゼロだった。09年は6万1333トンあった。