2本脚で立たなくても量れる…スリランカゾウ専用体重計を山口・周南の動物園に地元メーカー寄贈
山口県周南市の計量器販売修理会社「徳山計量器」が、市徳山動物園で飼育されているスリランカゾウの「ミリンダ」(雄、16歳)と「ナマリー」(雌、18歳)専用の体重計を同園に寄贈した。これまでは不安定な姿勢で量る機器だったため、「体に負担のかからない健康管理ができる」と喜ばれている。(河村輝樹)
寄贈した体重計は車両の重量を測定する機器と同じ方式で、床面の計量台にゾウを載せる。体重は来園者が立ち入れるスペースの電光掲示板にも表示される。
従来の機器は雌雄2頭のゾウを受け入れた2013年に導入した。板形の4枚の計測台にそれぞれ足を載せる方式だったが、うち2枚が故障。このため、ミリンダが器用に2本脚で立って体重を量る姿がSNSで話題を呼んでいた。
SNSを見た同社の水戸弘和社長が「もっと楽に体重を量れるようにできないか」と発案。社内でゾウ専用の体重計を設計して特注部品で組み立て、ゾウ舎への施工も手がけた。
寄贈式は「計量記念日」の今月1日に園内で開かれ、ミリンダの体重を測定。「4761kg」と表示されると、見守った子どもたちから歓声が上がった。水戸社長は「将来、ナマリーが妊娠した時にも、無理のない安全な姿勢で体重を量れる」と話していた。