三菱マテリアル、エアコン簡易解体装置を発売。家電リサイクルの人手不足対応
三菱マテリアルは12日、使用済みエアコン室内機の簡易解体装置の販売を開始したと発表した。装置は銅やアルミなどの非鉄金属を回収・リサイクルするための解体作業を自動で行うもの。同社では長年培ってきた鉱山・選鉱技術を生かして家電メーカーと共同で家電リサイクル事業を全国展開。エアコン解体処理の能力向上を目指し装置を開発し運用している。労働力不足対応などの社会的ニーズに応えるため家電リサイクル業者への装置外販を決めた。 エアコンは熱交換器などに使われる有価金属の使用量が多く使用済みエアコンの半数は、不用品回収業者などで回収され国内外の金属スクラップ業者で処理されている。政府の施策などもあり今後は家電リサイクルプラントでの使用済みエアコンの受け入れ増加が見込まれる状況。より多くのエアコンを解体し、内部に含まれる再利用可能な金属などを適切に回収することが求められている。その中で同社ではエアコン解体処理の能力向上を目指し、エアコン室内機の簡易解体装置を開発した。 装置は室内機の構造に着目したもので、価値の高い熱交換器や電子基板などを工具を使用せずに容易に回収可能な状態にできる。自社の家電リサイクルプラントで約5年運用し、信頼性の高さを確認した上で外販を決めた。