引退勧告を大橋会長から受けた”激闘王”八重樫東に心境直撃「決まっていると言えば決まっていますが頭の中をぐるぐる」
その揺れる心境を八重樫は、この18日に筆者にこう打ち明けていた。 「これから、どうしたいのか、自分では今はわからないし、何も決まっていません。次に何をしたいか、やれるのかもまだハッキリとはしないんです。正直、やる(現役続行)という選択肢はないと思うんです。でも、気持ちが変わったときに、動き始めても、もう年齢的にも遅いし間に合わない。今は、まだボクシングライセンスは返上していません。やるにしろ、辞めるにしろ、自分の気持ちが決まったときに、その時点で肉体の準備だけはしてあるという状態にしておきたいんです。決してボロボロになるまでボクシングをやろうという気持ちもないんです」 実は、25日の後援会の報告会を前に八重樫は、大橋会長に「後援会のパーティーでは、今後の進退についてどう報告すればいいでしょうか?」と尋ねている。大橋会長は「今後については改めて話をしよう」と返答を保留。25日の報告会までに膝を交えて会談を持った。 八重樫は、現在の心境を素直に語り「会長に任せます」と判断を委ねた。だが、現役時代に所属したヨネクラジム伝統の「自分の生き方は自分で決める」との精神を汲む大橋会長は、引退を勧告したが、「最後は自分で考えて結論を出しなさい」と、最終結論を投げ返した。そこには「いつまで」の期限はなかったという。 「会長の気持ちはだいたいわかっています。会長の言葉を受けて、僕の結論を会長に伝えて、今後、どうする、こうするについては、会長と一緒に決めることになるでしょう。でも僕としては、ハッキリと、これからどうするんだということを決めてから、会長に話をしにいくつもりでいます。幸い会長からは、いつまでに結論を出しなさい、という期限がなかったので、もう少し考えさせて下さい。いずれにしろ悔いの残るような選択はしません」 八重樫は、それ以上は、口をつぐんだ。 筆者も大橋会長の引退勧告には賛同する。おそらく八重樫にも大橋会長の引退勧告を受け入れる覚悟はもうできている。