スミルノフが最終ステージを制す!総合優勝はジャニエール|マイナビ ツール・ド・九州2024
総合リーダー・ジャニエールがボーナスタイム獲得
最初の波津海岸のスプリントポイントは、総合リーダーのジャニエールが1着通過。3秒のボーナスタイムを獲得し、総合リードを広げることに成功する。続く2回目の垂見峠のKOMポイントは、アールが再び先頭で通過し、暫定山岳賞リーダーとなった。
6名の逃げ集団が形成される
レースが大きく動いたのは、残り110km付近。小石祐馬(JCLチームUKYO)のアタックをきっかけに、山本元喜(キナンレーシングチーム)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、 冨尾大地(シマノレーシング)、入部正太朗(シマノレーシング)、ダニエルヴェン・カリーニョ(ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング、フィリピン)という6名の逃げ集団が形成される。集団は、これを容認し、タイム差は徐々に広がっていく。 3回目の垂見峠のKOMポイントは、クライマーであるカリーニョが先に仕掛けたものの、すでに5ポイントの山岳賞ポイントを持つ山本元喜がかわして1着通過。その後も、山本元喜は、4回目から7回目の垂見峠のKOMポイントをすべて1着で通過。見事、山岳賞獲得を決めた。 2回目の波津海岸のスプリントポイントは、総合上位につける入部と小石の争いとなり、スプリント力に勝る入部が先着。ボーナスタイム3秒を獲得し、小石も2秒を獲得した。 6名の逃げ集団は、最大で集団とのタイム差を1分5秒まで広げた。しかし、6度目の垂見峠で、先頭集団に動きが。安原が脱落。続いて入部と冨尾も遅れ、先頭は3名となる。
メイン集団に動きあり ラストスパートへ
メイン集団も、動きを見せる。ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア)のアタックに、アドネ・ファンエングレン(ルージャイインシュアランス、オランダ)とカーター・ベトルズ(ルージャイインシュアランス、オーストラリア)が反応し、3名の追走集団を形成。シマノレーシングの2人を回収し、7度目の垂見峠を前に先頭集団に追いつく。これで、先頭集団は8名となったが、KOMポイント通過前に、入部のサポートを終えた冨尾が脱落した。 3度目の波津海岸のスプリントポイントは、入部が先頭で通過し、再びボーナスタイム3秒を獲得。追走で合流したベトルズも2秒を獲得する。 8度目の垂見峠の登りで、先頭集団は、追走をかけてきたダイボール、ベトルズ、ファンエングレンの3名へと絞り込まれる。 メイン集団は、リーダーチームであるトタルエナジーがコントロールしてきたが、最後の垂見峠の登りを前に、EFエデュケーション・イージーポストが先頭に立つ。エドヴィン・ロヴィディウス(EFエデュケーション・イージーポスト、スウェーデン)とヤルディ・ファンデルリー(EFエデュケーション・イージーポスト、オランダ)が、新人賞ジャージを着るルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト、イギリス)のアタックをアシストする、3段ロケットを発射! この動きに反応できたのは、リーダージャージのジャニエールと、ジュリアン・ジュガット(トタルエナジー、フランス)、アントン・チャーム(アスタナ・カザクスタンチーム、デンマーク)の3名のみ。抜け出した4名は、先頭の3名をパスし、頂上を通過して下りへと入っていく。 下りでは、単独で追走してきたクリスティアン・ズバラーリ(コラテック・ヴィーニファンティーニ、イタリア)が合流し、先頭は5名に。タイム差は最大で20秒近くまで広がるが、うまく協調が取れず、JCLチームUKYOが中心となって牽引するメイン集団に、残り5kmで吸収された。