娘の彼氏はNPO法人(非営利団体)の職員です。給料やボーナスはしっかりと得られているのでしょうか?
ボランティアを行っている団体というイメージが強いNPO法人(非営利団体)ですが、具体的な活動内容や、給与額が気になる方もいらっしゃるでしょう。 そこで本記事では、内閣府が公表する資料を基に、NPO法人の給料や主な収入源について解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
NPO法人とは
NPO法人とは「特定非営利活動法人」とも呼ばれる組織で、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人のことです。株式会社や合同会社とは異なり、利益を目的とせずボランティアに近い形で活動しているようです。 収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益はさまざまな社会貢献活動に充てることになります。 また、一定の基準を満たすものとして、所轄庁より、設立の認証を受けたNPO法人は「認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)」と呼ばれ、税制上の優遇措置を受けることができます。 内閣府NPOホームページ「特定非営利活動(NPO法人)制度の概要」を基に、NPO法人が行う「特定非営利活動」の一部をご紹介します。 ・保健、医療または福祉の増進を図る活動 ・社会教育の推進を図る活動 ・まちづくりの推進を図る活動 ・観光の振興を図る活動 ・学術、文化、芸術またはスポーツの振興を図る活動 ・環境の保全を図る活動 ・災害救援活動 ・人権の擁護または平和の推進を図る活動 ・国際協力の活動 ・男女共同参画社会の形成の促進を図る活動 ・子どもの健全育成を図る活動 特に「保健、医療または福祉の増進を図る活動」についての法人数が最も多いようです。
NPO法人の給料について
内閣府が公表している「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」を基に、NPO法人の年間給料手当総額を表1にまとめました。 表1
出典:内閣府「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」を基に筆者作成 中央値と平均値には大きな差がありますが、実際にもらっている金額は、中央値の方が近いと考えられます。中央値のデータから、年収は約120万円~600万円と想定できるでしょう。 また、役員になると、年間平均で約89万円~139万円の役員報酬がもらえる場合もあるようです。 国税庁長官官房企画課による「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、一人当たりの年収の平均は457万6000円です。NPO法人の年収は、民間企業と比べると低い傾向にあることが分かります。特に年収約120万円の場合は、ほかにも収入を確保しなければ生活が難しいかもしれません。