酷暑の中、スーパーの外に子どもを放置して買い物する母親に遭遇。その時、私たちは何ができるのか…
◆なにも言えなくて……夏 自分にモヤモヤした。 何もできずにただ目を丸くして、こうして後から書き記すことしかできなかった。後から知ったのは、児童相談所に報告する方法もあったということ。 店員に報告することもできた。とはいえ、あの時母親に注意をしたところで、「他人には関係ない」と金切り声が飛んできただろう。 一方で、小さな子どもを連れてスーパーで買い物をするのがいかに大変かもわかる。保育園に子どもを預けている友人に今回の件を話しつつ、状況を聞いた。保育園によっては「仕事から保育園直行」「寄り道禁止」が決まりなので、子どもを迎えに行き、保育園の荷物を持って、暴れる子どもを連れて、またスーパーに行かなければいけないと嘆く。 「子どもを外においてスーパーへ入りたい気持ちもわかるよ。心配でできないけどさ」 それでも買い物をしないわけにはいかない。こっそりお迎え前にスーパーで買い物をしては、保育園にバレないように、”ねぎは折って仕事用のカバンに隠す””買い物袋を保育園から見えない道路に置いてから迎えに行く”など、涙ぐましい努力(?)もしているとか。 モヤモヤは続くけれど、独身の私たちは何も言えない。でも何もしないより、何かしたい。それは自己満足ではなく、純真無垢な子どもたちが傷つかないためだと、深く自省。
小林久乃