津田健次郎、13歳の「つるっぺ」写真で上映前の場を盛り上げ 観客もギャップに歓喜
<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム> シリーズ初の長編アニメ映画「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」(神山健治監督)が27日に公開となる。先に行われたジャパンプレミアに、声優で俳優の津田健次郎(53)が登壇した。騎士の国ローハンの王女ヘラの幼なじみで、王国の脅威になるウルフの吹き替えを担当している。 映画が「始まりの物語」であることにちなんで、各自の「原点」について写真を見ながらトークするコーナーがあった。津田が用意したのは、中学1年時の集合写真。最前列中央で、先生の隣に座っている丸刈りの子どもが40年前の津田少年だった。 面影がほぼない、あどけない顔に小芝風花(27)から何度も「かわいい~」の声が飛ぶ。市村正親(75)から、なぜ丸刈りだったのかと聞かれた。理由があまりに独特だった。「全然、野球やってたからでも何でもなく、ただ趣味でぼうずです。自分でガリガリやってたんで。校則でもないです。趣味です」と、髪にバリカンをあてるそぶり。 当時のあだ名は「つるっぺ」だったという。「土曜に学校が終わったら日曜だけモヒカンにして、また日曜の夜にガリガリやったりとか。いろいろ遊んでました。周りにぼうずの子は、ほぼいなかったです。今思えば、なんでそんなことしてたのかもよく分かんない。何かに憧れてたわけでもない。反発もしてないですね。マルコメみそのCMに出てたわけでもないです」。ただスッキリして気持ちがいいという理由だった。それがいつしか、伸びてきた髪をそのままにするようになったそうだ。 このかわいいエピソードが最初だったため、結果的に、次に写真を出した小芝のオーディショントークが映えた。当時14歳の小芝は強心臓ぶりを発揮してグランプリを獲得し、芸能界入りをつかんだ。津田は「さっきの僕と1歳しか変わんない。びっくりしました。何だ、この差は」と笑っていた。 入場時、津田が姿を見せると観客から悲鳴に近い歓声があがって人気をうかがわせた。声優は本職なので、宣伝映像でわずかに流れたウルフの声も艶のある低音が場内に響いた。「まさかこのタイミングでロード・オブ・ザ・リングに関われるとは思っていなかった。本当に光栄です」。現在の渋い姿からは想像できない13歳の「つるっぺ」が上映前の場を温めた。そのギャップに、来場者も満足度の高い時間を過ごせただろうと思う。【鎌田良美】