“オートバイ界のロールス・ロイス” 復活した高級ブランド ブラフ・シューペリア「SS100」ってどんなバイク?
2013年に復活した歴史あるオートバイブランド
オートバイメーカーのなかでも、伝説の高級ブランドとして高い支持を得ていたのが「Brough Superior(ブラフ・シューペリア)」です。 【画像】チタン製フレームがカッコいい! 高級バイク「ブラフ・シューペリアSS100」を写真で見る(11枚)
ブラフ・シューペリアは1919年にバイクエンジニアのジョージ・ブラフによって設立されたメーカーで、品質と性能の高さから、当時は世界最高峰のモーターサイクルと謳われていました。 製造においては、顧客の要望に応えるオーダーメイドの方式をとっており、素材に関しては常に最高峰のものを追い求めていました。 性能に関しても当時の最高速を何度も塗り替えるなど、数多くの世界記録を樹立していました。 またブラフ・シューペリアは、映画「アラビアのロレンス」のモデルとなった、トーマス・エドワード・ロレンス氏の愛用バイクとしても有名です。 その後、ジョージ・ブラフは航空機のエンジンを手がける時期もありましたが、バイク事業に携わることなく他界します。 そして2013年にフランスの実業家が引き継ぐことで、ブラフ・シューペリアのブランドが復活しました。 復活したブラフ・シューペリアからは、高級バイクとオフロードを融合させた「Dagger」や英国の高級自動車ブランド「アストンマーティン」とのコラボモデル「AMB001」を登場させ、高級ブランドに恥じない活動を続けています。 復活後もさまざまなモデルを排出していますが、そのなかで色濃くブラフ・シューペリアらしさを継承しているのが「SS100(SUPER SPORTS 100)」です。
2017年式「SS100」がオークションに登場
SS100は戦前に登場した同名モデルの復刻版で、当時のカフェレーサーモデルを現在の技術を用いて復活させました。
特長は当時から採用していたチタン製のフレームで、パワートレインも当時と同じ997ccのVツインですが、現在のバージョンでは水冷化されています。 ただし、水冷化の恩恵によってパワーは向上していて、最高出力は99hpを誇ります。 また、右側に二本出しのマフラーも当時のレイアウトのままで、SS100らしさを演出しています。 フロントの足回りもフレーム同様にチタン製で、リアにはアルミ製スイングアームと伸側減衰調整機能付きモノショックリアサスペンションを搭載。 そして、SS100らしさを随所に感じるのがアルミやステンレス、チタンをポリッシュ加工したエクステリアです。 フェンダーからタンク、シートカウルに至るまで光り輝くボディは、オートバイのロールス・ロイスと呼ばれるにふさわしいブラフ・シューペリアらしさといえるでしょう。 このように贅の限りを極めたブラフ・シューペリアですが、クラシックカーの国際マーケットプレイスである「Classic Trader」に出品されて注目を集めています。 今回出品された個体は、2017年式のSS100で、走行距離は800kmとなっています。 状態は非常によく、ポリッシュ仕上げされたボディに傷はなく、輝きも衰えていません。 タイヤの溝も残っていて、17インチホイールのフロントブレーキには希少な4ディスクシステムが確認できます。 ※ ※ ※ なお、今回の個体は2017年式ですが、初年度登録は2020年となっています。 今回の掲載車両は4万779ポンド(約810万円)にて、ドイツより売出中です。 ハンドメイドで、チタンやステンレスなどの贅沢な素材をふんだんに使用したSS100は、市場に滅多に出回らない貴重なバイクといえるでしょう。
Peacock Blue K.K.