東京のブルックリン?海外の田舎町?隅田川両岸を歩いて見つけた絶品“東京の下町グルメ”とは
6月14日発売の月刊誌『おとなの週末』2024年7月号は、「下町ぶらグルメ」が巻頭特集。開発が進むエリアでありながら江戸を思わせる風情が残る「門前仲町」「浅草橋・蔵前」「東日本橋・馬喰町」という東京・隅田川の両岸に注目しました。老舗から話題の個性的なお店まで「下町」の魅力を取材スタッフが語りつくします。 【漫画】スイス人が「日本の居酒屋」で恐怖した「予想外のメニュー」 門前仲町= 肥田木、浅草橋・蔵前=菜々山、東日本橋・馬喰町エリア=松田&本郷と、各エリアを担当したライター陣がそれぞれの街の楽しみ方を語り合いました。週末の散策ガイドとして役立ててください。
ぶらぶら歩いて探し当てた「おいしいもの」
松「今回の“ぶらグルメ”って素敵なタイトルよね」 肥「そうそう、町をぶらぶら歩きながら、おいしい&楽しいものを探すってね。私が担当した門前仲町は飲み歩きが最高だったあ! なんせ気軽な立ち飲みから本場仕込みのイタリアン、ビストロ、ビールや日本酒の名店、しっとりバーまでシーンに合わせて多種多様。門前町独特の下町風情は歩いているだけでもウキウキするし、下町なんだけど、どこか海外の田舎町みたいな雰囲気もしたよ」 菜「門仲っていうと“和”のイメージが強いけどね」 肥「いやいや、イタリアの食品店『ベルリンガッチョ・アリメンターリ』は現地で学んだシェフが作るお惣菜やチーズ類が奥のワインバーで気軽に楽しめて本場感たっぷりだし、ナポリピッツァの『ONDA』も外せない。この2軒は門仲にあるイタリアだね」 菜「アナタ、今月だいぶ飲み歩いてたみたいだね」 肥「うん! 他にもね、ワインバーの『KAY』も気取ってなくて、しかも料理もおいしいし、立ち飲みなら地元でも有名な『ますらお』は高級寿司店出身の店主が作る旬の素材のつまみが旨いのなんの。あー門仲に住みたい。そういえば松田・本郷チームは東日本橋・馬喰町エリアだよね?」
「東日本橋・馬喰町」は地味エリア!?
松「そう、今回の特集で最も地味なエリア(笑)」 菜「馬喰町って衣料問屋の町ってイメージしかないんだけど(笑)」 松「そうよ、私も子どもの頃は母親に連れられて洋服を買いに行ったわよ。主にサカゼン。久々に行ってみたら、あれ? こんなに何もなかった? と思うほど何もない! (失礼1) 歩いてすぐの東日本橋だって地味なオフィス街といった感じで、江戸三大不動として知られる(? )『薬研堀不動院』以外、やはり何もない(失礼2)」 本「でも最近じゃ外国人観光客が多いみたい。『CITAN』や『OBI』とか、こぢんまりとした、でも温かみのあるホテルが多くて、1階のカフェやレストランは宿泊ゲストでなくても利用できるから、なんとなく旅気分が味わえて楽しかったな。衣料の卸問屋も小売OKなところもあるから、掘り出し物も発見できるかも」 肥「じゃあ、飲食店はあんまりないの?」 松「そりゃあ門仲に比べたら数は断然少ないけど、ポツン、ポツンといい店が点在してるの。そのひとつがうなぎ屋の『うつけ』(本来の店名は、へんが「身」でつくりが「空」の漢字一文字)ね。モダンな店内は20時過ぎだというのに女性客で大盛り上がり。それにアミューズがプチケーキみたいなフレンチ『mille』も、わざわざ行きたい店だった。他にもメキシカンや韓国、火鍋屋まであって、ジャンルがすっごい多彩なのも特徴かも」 本「そうね、このエリアは時間に余裕を持って、歩きながら、飲みながら巡るのがいいかもね。ちなみに通し営業の店も多いから、中途半端な時間でもビール飲むのに困らなかった」