【山口県】室積キャラ「むろぞう」着ぐるみ誕生 象鼻ケ岬とクサフグを象徴 制作費90万円は募金と寄付で
山口県光市室積の地域キャラクター「むろぞう」の着ぐるみが完成し、25日に開かれた室積小(正木郁子校長、214人)の運動会で披露された。今後は市内外で室積をアピールする最前線に立つ役割を果たしていく。
室積中生徒総会での提案をきっかけに
むろぞうは2021年、当時の室積中2年(現光高2年)の酒井凛乃(りの)さんが考案した。同年の室積中の生徒総会で生徒からの提案をもとに地域キャラクターづくりが始まり、室積小児童と室積中生徒が応募した原画の中から酒井さんの作品が選ばれた。 酒井さんの原画は室積半島の「象鼻ケ岬」にちなんでゾウを基調にし、室積海岸で集団産卵するクサフグの形をした大きな両耳をつけた。名称は両校の児童、生徒や住民の投票で最多になった「むろぞう」に決まった。 さっそく地域キャラクターとしてクリアファイルやポロシャツ、のぼりのデザインになったが、昨年、両校の児童生徒の父親の会「室積とぉちゃんの会」の網永義朗会長(42)らの発案で着ぐるみ制作を始めた。 制作費用の90万円は地区内10カ所に置いた募金箱に寄せられた浄財や、企業や室積中同窓会からの寄付でまかない、この日の運動会でのお披露目に間に合った。
「室積のキャラクターとして末永く」
競技の途中、サプライズで登場した「むろぞう」に子どもたちは大喜びで、中には「中に入っているのは○○さんのお父さんですかー」と話しかける子どももいて大爆笑。保護者席にはむろぞう活動支援の募金箱を持った同会のスタッフが回って、多くの人たちが募金に応じていた。 室積中PTA会長と室積小・室積中の「室積学園」PTA会長も兼ねる網永会長は「晴々した気持ちでいっぱい。室積を代表するキャラクターとして末永く愛されてほしい」と笑顔。正木校長(53)も「地域の皆さんや子どもたちの温かい気持ちで、むろぞうが形になった。いろんなところで活発に活動してほしい」と期待を込めていた。