「サンフレッチェ広島が知りたい情報はすべてオープンにする準備がある」――1. FCケルンのアカデミーダイレクターが語る育成業務提携の意義
1. FCケルンの若手選手がサンフレッチェ広島にレンタル移籍する可能性
――実際に現役のサンフレッチェ広島ユースの選手たちを見た印象を教えてください。 「今回の訪日ではスケジュール的にサンフレッチェ広島ユースの選手たちのプレーを見る機会はあまりなかったのですが、逆にケルンに来てくれた際に見た印象としては我慢強いメンタリティが素晴らしかった記憶があります。プロで活躍する上ではメンタルは非常に重要なので、どのように育てているのか興味を持ちました」 ――ポストユース(18歳以降)の育成について1. FCケルンはどのように考えていますか?日本ではトップチームに昇格できるにも関わらず、出場機会を求めて大学に進学する選手もいます。 「ポストユースの育成については、ドイツも同じような課題認識を持っています。10代でトップチームの即戦力として活躍できる選手は限られているので、経験を積んでもらう必要があります。日本では大学、我々はU-21のチームやレンタル移籍を活用して、システムは違いますが、ステップを踏んでもらうことが大切です」 ――一方で高校卒業後即欧州でのプレーを希望するポテンシャルの高い選手も増えており、高卒後にトップチーム昇格のない高体連のチームを選択するケースもあります。 「日本サッカーの仕組みに関する深い理解がある訳ではないので、詳しいことは言えません。ただ、Jクラブのアドバンテージは早いタイミングでトップチームでの経験を提供できる環境があること。優秀な選手はプロとしての1歩目を高校生の年齢で経験できることをアピールして選手を獲得することも必要なのかもしれません」 ――今後、1. FCケルンに所属する若手選手のレンタル移籍先として、サンフレッチェ広島を候補とする可能性はあるのでしょうか? 「興味深いアイデアをありがとうございます。そういう機会を検討しても面白いかもしれません。ただ、ドイツと日本では生活環境があまりにも違うので、コンディションを落としてしまう可能性がありますし、サンフレッチェはJリーグでもトップレベルのクラブで素晴らしい選手が多く、(1. FCケルンの若手選手が)出場機会を得られるのは簡単なことではないでしょう。そうしたリスクを考えると、やはりレンタル移籍先としてはドイツ国内を優先的に考えますね」