打倒ランボルギーニ、ニュルブルクリンク最速! GT3のさらに上をいく「ポルシェ911」とは
ポルシェの最終兵器は、ニュルブルクリンクの主“マンタイ”
ここでついにキット名にある“マンタイ”が登場することになる。そもそもマンタイとは1996年、ドイツ人レーシングドライバーのオラフ・マンタイによって創業されたレーシングチーム。ドイツのニュルブルクリンクを拠点にポルシェをベースとしたレースカーをつくり続けており、2013年にポルシェAG がマンタイレーシングの株式の過半数となる51%を取得し正式な子会社となった。現在はポルシェのワークスチームとしてDTM(ドイツツーリングカー選手権)やWEC (FIA世界耐久選手権)に参戦。WECの2024シーズンではLMGT3クラスでドライバーおよびチームの両タイトルを獲得した。 記録更新のためニュルブルクリンクの主ともいわれるマンタイが、先の「911 GT2 RS」をベースにモディファイを施し「911 GT2 RS MR(マンタイレーシング)」をプロデュース。そして、6分40秒33という驚異的な記録を叩き出した。 晴れて、このマンタイレーシングのシャシーやエアロダイナミクスに関するノウハウが詰まった「ポルシェマンタイパフォーマンスキット」が市販化されることになったというわけだ。 今回の取材時にはポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(以下PEC東京)で、プロドライバーがドライブする「911GT3マンタイ」への同乗が許可された。ガチガチな乗り心地をイメージしていたが、まったくその逆で実にしなやか。開発者によるとサスペンションをかたくするだけでは、ニュルブルクリンクを速く走ることはできないという。空力性能を高めて圧倒的なダウンフォースを得ており、市販タイヤがまるでスリックタイヤであるかのようにグリップすることに本当に驚いた。 マンタイパフォーマンスキットの対象は、「718ケイマンGT4」、「718ケイマンGT4 RS」、「911 GT3」、「911 GT3 Touring」(911は992前期型)というGTモデルの4車種となっている。トレーニングを受けた対象のポルシェ正規販売店で取り付け可能。もちろん保証が適応され、ノーマルに戻すことも可能という。 ▼ポルシェマンタイパフォーマンスキット販売価格(税込) ー718ケイマンGT4マンタイパフォーマンスキット:3,977,600円 ー718ケイマンGT4 RSマンタイパフォーマンスキット:8,017,900円 ー911 GT3マンタイパフォーマンスキット:8,959,500円 ー911 GT3 Touringマンタイパフォーマンスキット:5,143,600円 ※911は992前期型 また、PEC東京で、マンタイパフォーマンスキットを装着した911 GT3のドライビングプログラム「マンタイパフォーマンスプログラム」の予約受付を開始している。マンタイパフォーマンスキットによる走行性能の向上を2.1kmのクローズドコースで体感できる。ニュルブルクリンク仕込みの走行性能は必体験のものだ。