【バドミントン】道産子トリオがパリ五輪へ 東野有紗「3人で金メダルを持って帰れるように」
バドミントン女子のパリ五輪(7月26日開幕)代表に内定している「ナガマツペア」こと永原和可那と松本麻佑(ともに28=北都銀行)、東京五輪銅メダルの混合ダブルス東野有紗(27=BIPROGY)の道産子トリオが24日、札幌市内で記者会見と壮行会に出席した。2度目の五輪へ、金メダルを手にして地元に凱旋(がいせん)することを誓った。 ◇ ◇ ◇ 東京での悔しさはパリで晴らす。北海道出身の3選手が、そろって金メダル獲得を目標に掲げた。いずれも初出場だった東京五輪では混合ダブルスも女子ダブルスも金メダル候補だったが、逃した。銅メダルだった東野が「3人で金メダル取って、北海道に持って帰って来られるように頑張ります」と宣言すると、“ナガマツペア”もうなずいた。松本は「前回は金メダルを目指し過ぎて、重圧に負けてしまった」。永原は「同じ目標を持ってできるのはすごいうれしい」と士気を高めた。 家族の目の前で力を出し切る。21年の東京五輪は、新型コロナウイルスの影響で無観客開催だった。家族はテレビの前で応援することしかできなかったが、今回は3家族とも、北海道から現地へ応援に駆けつける予定だ。家族への思いを聞かれて涙ぐんだ松本は「一緒に戦えるのを楽しみに。(両親は)初めての海外なので、楽しい思い出をつくって帰って欲しい」と願った。 3年間で成長した姿を見せる。渡辺勇大との“ワタガシペア”で2度目の大舞台に臨む東野は、レシーブを強化した。松本はフィジカルトレーニングに取り組むようになり、スタミナが向上。「最近スマッシュで決められる展開を作れている」と手応えを口にする。男子相手に練習してスピードある展開にも対応できるようになった永原は「少しでも練習した成果を出せるように」と思い描いた。 3人とも五輪本番の最終準備で忙しい中、時間をつくって弾丸で帰省した。“ナガマツペア”は北海道名物のラーメンやスープカレーを食べるなど、競技を始めた地元で英気を養った。「北海道の方々には、いつも温かい応援をしてもらう。恩返しができるように頑張る」と東野。パリで活躍する姿を届ける。【保坂果那】 ◆永原和可那(ながはら・わかな)1996年(平8)1月9日、芽室町生まれ。青森山田高では3年時の総体女子ダブルス優勝。卒業後の14年に北都銀行入りし、松本とペアを組む。18、19年世界選手権女子ダブルス優勝。170センチ。血液型B。 ◆松本麻佑(まつもと・まゆ)1995年(平7)8月7日、札幌市生まれ。とわの森三愛高では3年時の総体女子シングルス、ダブルスで8強。卒業後の14年に北都銀行入りし、永原とペアを組む。18、19年世界選手権女子ダブルス優勝。177センチ。血液型A。 ◆東野有紗(ひがしの・ありさ)1996年(平8)8月1日、岩見沢市生まれ。富岡第一中、富岡高(ともに福島)をへて15年に日本ユニシス(現BIPROGY)入り。12年に混合ダブルスで渡辺とペアを組む。東京五輪の同種目で史上初の銅メダルを獲得。世界選手権は21、22年銀メダル。160センチ。