アルピーヌがコラピントを獲得、テスト&リザーブドライバーに起用。ウイリアムズとの合意が成立し、複数年契約を締結
BWTアルピーヌF1チームは、ウイリアムズ・レーシングとの合意により、フランコ・コラピントとの複数年にわたる契約を結んだことを発表した。コラピントは2025年にアルピーヌのテストおよびリザーブドライバーを務める。 【写真】2024年の活躍で多くのファンを獲得したフランコ・コラピント コラピントはウイリアムズの育成ドライバーで、2024年にローガン・サージェントに代わり、イタリアGPからの9戦に出場した。参戦2戦目のアゼルバイジャンで8位入賞、4戦目のアメリカGPで10位に入り、初めてレースをしたサーキットで合計5ポイントを獲得。その適応力の高さとスピードが、多くのチームからの注目を集めた。 サンパウロGP(ブラジルGP)、ラスベガスGPでクラッシュし、シーズン終盤を良い形で締めくくることはできなかったが、アルピーヌはコラピントへの関心を維持し、ウイリアムズと交渉。ウイリアムズとの間に合意が成立し、アルピーヌは1月9日、コラピントが複数年にわたりチームの一員になることを発表した。 2025年にコラピントはアルピーヌのテストおよびリザーブドライバーに就任し、シーズンを通して多くのグランプリに出席する。また、同じくテストおよびリザーブドライバーとなった平川亮や、リザーブドライバーのポール・アロンとともに、旧型車のテストプログラム(TPC)に参加、エンストンでのシミュレーター作業にも取り組む。 コラピントは「BWTアルピーヌF1チームに加わる機会を得て、とても興奮している」とコメントした。 「最初に、ウイリアムズに感謝したい。彼らは僕がアカデミーに加わった瞬間から(2024年)最終戦アブダビまで、僕をサポートしてくれ、F1でレースをするという僕の夢を現実にしてくれた。そのことについての感謝の気持ちを忘れることはないだろう」 「今、僕は新しい章に踏み出す。BWTアルピーヌF1チームでこの挑戦に臨むのは本当に光栄なことだ。僕を信じ、チームに温かく迎え入れてくれたルカ(・デメオ/ルノーCEO)、フラビオ(・ブリアトーレ/エグゼクティブアドバイザー)、オリバー(・オークス/チーム代表)に心から感謝する。この旅をスタートし、それが僕たちをどこに連れて行くのかを見るのが楽しみだ」 「2024年シーズンのチャレンジを通して僕を支えてくれたスポンサーとパートナーの方々にも心から感謝する。皆さんのサポートのおかげで今回のことすべてが実現した。そして、アルゼンチンの素晴らしいファンの皆さんにも『Muchas gracias!(スペイン語で「どうもありがとう」)』と言いたい。あなた方の情熱と励ましは、僕にとってかけがえのないものだ。2025年以降、さらに大きな目標を目指していこう」 エグゼクティブアドバイザーのフラビオ・ブリアトーレは、「フランコ・コラピントとの契約について、ウイリアムズ・レーシングと合意を達成できたことを非常にうれしく思う」と語った。 「明らかにフランコは、現在、モータースポーツ界において最も才能ある若手ドライバーのひとりだ。昨年(2024年)、F1グリッドに登場した彼は、私を含め多くの人々を驚かせた。彼のパフォーマンスはルーキードライバーとしては非常に印象的だった」 「我々は将来を見据えている。彼との契約は、将来の成功に向けてチームを向上させていくなかで、頼りにし、協力し合える若手ドライバーの素晴らしい人材を揃えたことを意味する」 ウイリアムズはアレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツの2025年ラインアップを確定させており、コラピントに近い将来レースシートを提供できる状況ではなかった。アルピーヌもピエール・ガスリーとジャック・ドゥーハンを2025年レースドライバーとして発表済みだが、ブリアトーレは、ルーキーのドゥーハンのパフォーマンスが期待に届かなかった場合、シーズン中に交代させることを考えているとみられる。 [オートスポーツweb 2025年01月10日]