【プレビュー】矛vs盾の天王山。最多得点の広島が最少失点の町田を迎え撃つ | Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J1リーグは9月27日と28日に第32節を開催。エディオンピースウイング広島では、サンフレッチェ広島と町田ゼルビアの一戦が行われる。
誰もがわかる大一番だ。勝点59で並ぶ首位のサンフレッチェ広島と2位の町田ゼルビアが、満員のエディオンピースウイング広島で激突する。否が応でもテンションが上がるシチュエーションでリーグ制覇に近づくための勝点3を手に入れるのはどちらのチームだろうか。 広島の強さが止まらない。第23節・アビスパ福岡戦から第29節・FC東京戦まで連勝を飾り、クラブ新記録となる7連勝を達成すると、第30節・鹿島アントラーズ戦こそは2-2に終わったが、前節は横浜F・マリノスに対して今季最多の6ゴールを奪い大勝。得失点差で上回り、再び首位に浮上した。 この9試合負けなしの期間で23ゴールを挙げているように、今季の広島の強さを支えているのは得点力で間違いなく、ここまで61ゴールはリーグで断トツの数字である。開幕当初は大橋祐紀が攻撃をけん引し22試合11ゴールの数字を残し、大橋の海外移籍後は、夏に加入したトルガイ・アルスランが早々にフィットし、7試合で7ゴールと驚異的な決定力を見せつけている。 リーグ優勝の行方を占う天王山を前にしても、広島の姿勢は揺るがないだろう。高い強度と縦への鋭さを前面に押し出しゴールに迫っていく姿勢に変化はなし。紫に染まるEスタで相手よりも多くゴールネットを揺らし、ライバルよりも一歩前に出る。 広島が攻撃力であるならば、町田は守備力だ。31試合を終え無失点に抑えた試合は過半数の16試合を数え、1試合平均の失点数は約0.7失点。もちろん、22失点はリーグ最少の数字である。 その堅さを発揮できるかどうかが、今節のカギとなるだろう。GK谷晃生とCB昌子源を中心とした堅守が、広島が誇る強力なアタッカー陣をどのように止めるかが試合の行方を左右する。それができれば、町田にも前線には多くのタレントがそろっており、一つのチャンスで仕留められる可能性は十分にある。 この大一番で、今季数々のサプライズを起こしてきた黒田ゼルビアがどのような姿を見せてくれるのか。J1初昇格から即リーグ優勝の偉業達成に向けて、重要な90分となる。